介護福祉士実務者研修〜50代/働きながら/無資格、費用、期間、要件、自宅学習方法や勉強時間、2025年度受講者のリアル経験談

介護福祉士実務者研修の受講・取得方法についてまとめておきます。

目次

介護福祉士実務者研修とは

介護福祉士実務者研修は、介護関連の資格の1つです。「実務者研修」とも呼ばれています。

介護福祉士実務者研修の主な特徴 資格 給与待遇 受講要件

介護福祉士実務者研修の特徴

  • 介護職員初任者研修の上位資格
  • 医療的ケアや介護課程の展開の理解、実践的な知識や技術の習得
  • 介護福祉士国家試験の受験要件の1つ
  • 450時間カリキュラムを履修、取得のための試験なし
  • 無資格者:受講費用10〜20万程度、最短6ヶ月
  • 初任者研修等修了者:3〜15万程度、最短2ヶ月

名称は「研修」ですが、公的資格の1つです。介護職員で働く場合、給与アップに繋がります。

介護福祉士実務者研修の受講要件

介護福祉士実務者研修には、受講要件がありません

介護関連の他の資格取得、介護職の経験、学歴等不問。無資格・未経験からでも受講可能です。

私は、無資格・未経験で受講開始。
同時期に、介護施設にパートで入職。
無資格パートで、最低賃金に毛が生えたよう時給ををいただきながら、介護のリアルを現場で学んでいます。

介護福祉士実務者研修の受講費用・期間

受講費用と受講期間

  • 無資格者:受講費用10〜20万程度、最短6ヶ月
  • 初任者研修等修了者:3〜15万程度、最短2ヶ月

2013年度に廃止されたホームヘルパー1級・2級保持者、専門学校など、他にもルートがあります。ルートによって、必要な受講科目が異なるため、受講料や受講期間が異なります。

私は、無職・無資格枠なので、全額自己負担割引なし。
通信制+資格スクールのキャンペーン期間での申込だったので、テキスト代・消費税込みで、ほぼ10万円。

在職者・離職後1年以内の場合、給付金の対象

在職者や離職後1年以内の場合には、経済産業省が行う「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」に該当すれば、対象の資格取得や研修を受講する際の費用負担軽減や転職支援があります。

厚生労働省管轄の専門実践教育訓練では、指定の講座に対する給付金制度があります。指定期間内に修了し、条件を満たせば受講費用の最大80%を受給することができます。

受講申し込み前の申請が必要です。

介護福祉士実務者研修〜通学・通信・オンラインの違い

介護福祉士実務者研修には、通学性・通信制・オンライン制など、受講形態を選べる場合もあります。

介護福祉士実務者研修の受講形態の違い 通学制 通信制 オンライン制

通学制のメリット・デメリット

通学制は、全課程スクールで受講します。

通学制のメリット
  • 対面授業でわかりやすい
  • わからないことは授業の前後に質問できる
  • 同期がいるので、気軽に楽しく学べる
通学制のデメリット
  • 受講費用が高め
  • 授業への出席が必要
  • 授業を休めない
  • 毎回のように小テストがあり、合格しなければ再テスト
  • 家での復習が大

通信制のメリット・デメリット

通信制は、自宅でのテキスト学習+課題提出+スクーリングが一般的です。

通信制でも、7日間程度のスクーリングがあります。
全課程自宅学習できるわけではありません。

  • 通学制に比べ受講費用が安い
  • 学習スケジュールの自由度が高い
  • 自分のペースで進められる
  • 課題も自宅でテキストを見ながらできる
    →課題は用紙で送付、オンライン提出など
通信制のデメリット
  • わからないことは自分で調べる必要がある
    →スクールに質問はできますが、返答まで時間がかかる場合もあります
  • 自分で計画的に進める必要がある
  • スクーリング前に終わらせる課題が決められている

課題の提出方法や進め方などは、スクールによっても異なります。申込前によく確認しておきましょう。

私は、通信制ですが、1日3〜4時間×14日程度で、自宅学習分の課題終了。
毎日進めたわけではないので、実際には受講開始から3週間目に修了。週末だけだとしても2ヶ月もあれば自宅学習の課題は終わりますよ。

オンライン制のメリット・デメリット

オンライン制は、テキスト+オンライン授業(eラーニング/web学習など)+課題提出+スクーリングが一般的です。

通信制でも、7日間程度のスクーリングがあります。
全課程自宅学習できるわけではありません。

オンライン制のメリット
  • 通学制に比べ受講費用が安い
  • テキストだけよりもわかりやすい
  • 学習スケジュールの自由度が高い
  • 自分のペースで進められる
  • 課題も自宅でテキストを見ながらできる
    →課題は、用紙で送付、オンライン提出など
通学制のデメリット
  • 通信制よりも、若受講費用が高い可能性がある
  • オンライン講義に対応している学校が限られている
  • 動画なので、それなりに時間がかかる
    →倍速視聴しても、テキストを読むより時間がかかります
  • ネット環境が必要
    →Wi-Fiが使えない場合、スマホの契約によっては通信料に影響します
  • わからないことは自分で調べる必要がある
    →スクールに質問はできますが、返答まで時間がかかる場合もあります
  • 自分で計画的に進める必要がある
  • スクーリング前に終わらせる課題が決められている

働きながら実務者研修を受講するなら

  • 働きながら実務者研修を受講する
  • できるだけ安く受講したい
  • 自分のペースで進めたい
  • とにかくさっさと課題を終わらせたい

こんな方は、通信制一択です。

自宅で自分のペースで進められますし、動画視聴よりもテキストで進めた方が、早いです。

一人で勉強するのが苦痛、文字を読むのが苦手、などの事情がある場合には、通学がおすすめです。

実務者研修の自宅学習〜期間・時間・勉強方法・効果的なやり方

実務者研修の学習時間は、無資格の場合450時間程度と定められています。

そのうち、スクーリング(通学)で学ぶ実技等が45時間程度、残り405時間が自宅学習ということになりますが、実際にはそんなにかかりません。

実務者研修の自宅学習〜期間

実務者研修は19科目と医療的ケア1科目を合わせた20科目あります。

無資格の場合

  • 全科目履修が必要
  • 学習時間405時間
  • スクーリング45時間…7日間程度の通学
  • 最短6ヶ月

初任者研修修了者の場合

  • 重複科目は免除
  • 学習時間275時間
  • スクーリング45時間…7日間程度の通学
  • 最短2ヶ月

通信制やオンライン制で、自宅学習をどんなに早いペースで進めたとしても、研修修了時期が早まることはありません

逆に、課題提出が遅れた場合、課題が合格点に達しない場合、スクーリングを受講できない場合には「修了」できませんので、受講期間が延長されていきます。スクールにもよりますが、通信制の場合、スクーリング日程の変更や再受講などは無料対応が多いです。

なお、通信制で、課題を用紙で提出となると、採点結果がわかるまで2週間以上かかる可能性もあります。合格点に達していない場合、再提出でさらに時間がかかります。計画的に提出しなければ、スクーリングまでに必須科目が合格できない可能性があるので、より早めに進める必要があります。

実務者研修の自宅学習〜時間

自分の時間をどれくらい取れるかは、人それぞれです。週末にまとめて進める、毎日短時間でも進めるなど、自分のペースで計画的に進めるのがポイントとです。

無資格の場合、自宅学習時間が405時間程度とされていますが、実際には、全課題提出は50時間程度の勉強でも十分可能です。

テキストや課題は、受講開始時に一式揃っているはずです。通信制などの自宅学習での課題は、テキストを見ながら解いて問題ありません。つまり、答えはテキストにあるわけで、暗記する必要はないのです。控えめに言っても、楽勝です。

オンラインでの提出であれば、その場で採点できますし、採点後には正解と解説が表示されると思います。やろうと思えば、テキストを読まずに課題を提出し、採点。正解をメモしておき、合格点に達しなかった課題を再度提出すれば、1〜2日で終わらせることも不可能ではありません。

スクーリング(通学/対面授業)前の必須科目があります。課題を提出し、合格ラインに達していないと、スクーリングに参加できません。余裕をもって、進めましょう。
間に合わない場合には、スクールに連絡すると、スクーリングの日程変更ができるはずです。通常無料で変更可能です。

私は、無資格から通信制で受講していますが、課題提出終了までの日数は14日程
・各課程選択式の課題が10〜50問程度、全約500問
・合格ライン70%

1日あたりの勉強時間は3〜4時間程度
ボリュームの少ない科目は、1日で3〜4科目進め、課題を提出。ボリュームのある科目では、課題提出まで2〜3日かかったものもあります。

私が提出した課題の正答率は99%。画面の操作ミスによるものです。
答えはテキストの中にあるのですから、合格点をクリアするのは難しくありません。

実務者研修の自宅学習〜勉強方法

実務者研修の課題は、勉強させるためのもので、落とすためのものではありません。

通信制で自宅学習であれば:

  • 課題を先に確認→テキストを読み、解答→課題確認→テキスト 繰り返し
  • テキスト→課題を解く→テキスト→課題 繰り返し

など、自分がやりやすい方法ですすめると早いです。

上述の通り、課題はテキストを見ながら解くことができます。答えは手元にあるのですから、心配不要です。

わからない単語は、その都度ネット検索してメモしておきます。テキストの別の箇所(後から)で、注釈がついていたり、解説があったりしますが、その都度ネットで調べた方が早いです。

課題に関しては、合格点を取ることが最重要。
暗記などは、2周目以降ですればいいのです。

実務者研修の自宅学習〜効果的なやり方・進め方

上述の通り、課題は勉強させ、理解を深めるためのものですから、内容の全てを細かく暗記する必要はありません

  • 1周目
    ・ザクザク進めて、課題を終わらせる
    ・繰り返し出てくる内容は、わかるようにしておく
  • 2周目以降
    理解を深め、必要なことを覚えていく
  • スクーリング前
    スクーリングで使うテキストを読み直す
    手技の手順を覚える
    必要に応じて動画を確認
     →スクールから紹介されている動画があれば必ず見ておく

とにかく、1周目でさっさと課題を終わらせ、2周目以降復習しながら大切な箇所を覚えていく方が効率的です。

「大切な箇所」は、繰り返しでてきます。3回も4回もでてくれば自然と記憶にも残りやすくなりますので、最初から覚えようとしなくても大丈夫です。

課題も合格ラインさえクリアすればいいのですから、満点を取る必要もありません。最低限の労力で最短時間でクリアするのが、無駄のない自宅学習の進め方・やり方です。

私は、記憶への定着のため、課題終了後もテキスト復習しています。といっても、気が向いた時やストレッチをしながら読み返すくらい。通読すれば、大切な箇所は大体わかりますので、科目によっては拾い読み程度だったりもします。

スクーリングでは、実技のテストもあります。合格しないと修了できません。事前準備としてテキストをよく読み、手技の手順や器具の名称、並べ方、注意事項などを頭にいれておくと安心です。授業中に丁寧に、繰り返し教えてもらますし、テキストと異なることもあるので、丸暗記する必要はありません。

スクーリングの際に、持参するテキストの指示があるはずです。
おそらく介護Ⅰ・Ⅱと、医療ケアのテキストですが、各スクーリング前にそのテキストは復習しておくことは強くオススメします。

介護福祉士の国家試験を受験するなら

介護福祉士の国家試験を受験する場合でも、実務者研修と国家試験対策の勉強は切り離して進めることをオススメします。

とにかく、実務者研修課題は早めに終わらせるスクーリング前には、テキストを再度読み込んでおく。目標は、無事修了。これ以上でもこれ以下でもありません。

介護福祉士国家試験対策は、過去問題を繰り返し解き、理解を深め、暗記が必要なものは暗記するなど、試験に合格するための勉強をする必要があります。実務者研修のテキストとじっくり向き合っていては、時間と労力の無駄になります。

国家試験に合格し、介護福祉士になることが1つのゴール、つまり目的です。
実務者研修はその目的をかなえるための1つの通過点、目標に過ぎません。とにかく「修了」すればいいのです。
実務者研修の課題で高得点を狙うとか、実務者研修のテキストを暗記するくらい覚えるとかは、無駄とは言いませんが、その時間と労力は試験対策に注いだ方がいいという話です。

無資格からの実務者研修

無資格から、介護職員初任者研修を飛ばして、介護福祉士実務者研修を受講することは、なんの問題もありません。

ただ、スクールの講座案内やよくある質問、介護関係者のブログなどを見ると、初任者研修を受け、介護職員として経験を積んでから実務者研修を受けた方がいいと書いてあります。

これはド正論です。

勉強が大変なわけではありません。実際、課題提出ほとんど苦労なしでクリアできるのですから。

ただ、スクーリングの際に、差がでます

初任者研修を受講し介護職員として経験のある人と、無資格ド素人では、手際が違います。理解や手技習得の速さが違います。

これは、どうにもなりません。そういうものだと、受講前に割り切っておくことが重要です。その差を埋めるために、スクーリング前にはテキストを読み込んで、覚えるべきことはある程度覚えておく必要があります。

無資格でも介護施設で働くことは可能ですから、できれば、受講しながら短時間でもパートで働いてみることも強くオススメします。

施設によって、テキストにあるケアを全て実践するわけではありませんが、移動やトイレ/食事の介助などの経験を積んでおくだけでも違います。

無資格の場合、時給は最低賃金に近いことが多く、モチベーションはあがらないかもしれません。でも、お給料をもらいながら介護の世界のリアルを体験し学べるのですから、ありがたいものです。

加えて、実務者研修修了後には、「未経験」も「無資格」も卒業し、「実務者研修修了」「経験あり」で別な職場を探すことだってできるのですから。

「搾取」されやすい業界だからこそ、自分自身を守るためにも知識や経験で武装していく必要があります。世に溢れるいかにも正論な主張に流されず、判断してください。

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