二十四節気 〜 24の言葉の意味と覚え方、2024年/2025年の二十四節気はいつ

一年を24等分し、季節の変わり目を示すのに用いられている「二十四節気(にじゅうしせっき)」があります。それぞれ、その時期の自然の様子を巧みに言葉に表しています。

田舎暮らしをしていた頃には特に強く感じていたのですが、地方都市に戻り、さらに今の土地に移住してからも、季節の移ろいを五感で感じると、二十四節気の24の言葉にはとても共感させられます。

2024年、2025年の二十四節気の日取りの確認と合わせて、二十四節気の24の言葉の由来や意味と、季節の特徴や生活習慣などをまとめておきます。

目次

二十四節気一覧

  1. 立春】2月4日頃。最初の節気。暦の上で春の始まり。
  2. 雨水】2月19日頃。雪が雨に変わり、雪解け水が流れ出す時期。
  3. 啓蟄】3月6日頃。冬眠から目覚めた虫が顔を出す時期。
  4. 春分】3月21日頃。昼夜の長さが同じになる。日が延び始める。
  5. 清明】4月5日頃。万物が清らかで生き生きとする時期。
  6. 穀雨】4月20日頃。春の雨で農作物が潤う。種まきに適した時期。
  7. 立夏】5月5日頃。暦の上で夏の始まり。
  8. 小満】5月21日頃。草木が成長し、麦の穂も実る時期。
  9. 芒種】6月5日頃。「芒」は稲の穂先。穀物の種まきに適した時期。
  10. 夏至】6月21日頃。太陽が1年で最も高くのぼり、昼が最も長い日。
  11. 小暑】7月7日頃。だんだん暑さが増してくるという意味。
  12. 大暑】7月23日頃。1年で最も暑くなる時期。
  13. 立秋】8月7日頃。暦の上で秋の始まり。
  14. 処暑】8月23日頃。暑さが収まる頃という意味。
  15. 白露】9月8日頃。草花に朝露が付き始める時期。
  16. 秋分】9月23日頃。昼夜の長さが同じになる日。
  17. 寒露】10月8日頃。草木に冷たい露が降りる時期。
  18. 霜降】10月23日頃。早朝に霜が降り始める時期。
  19. 立冬】11月7日頃。暦の上で冬の始まり。
  20. 小雪】11月22日頃。山に初雪が舞い始める時期。冬の入り口。
  21. 大雪】12月7日頃。平地に雪が積もる時期。
  22. 冬至】12月22日頃。1年で最も夜が長い日。
  23. 小寒】1月5日頃。寒さが厳しくなる時期。寒の入り。
  24. 大寒】1月20日頃。寒さが最も厳しい時期。最後の節気。

現代のリアルな季節と若干ズレているのは、二十四節気が誕生したのが古代中国で、太陰暦がベースだからです。日本には飛鳥時代に暦とともに伝わり、独自の表現(言葉)が与えられ今に至ります。

各日付は、年によって多少前後します。

24の言葉の意味と2024年の二十四節気一覧

【立春(りっしゅん)】2024年2月4日、2025年2月3日

立春」は、二十四節気の1番目の節気です。一年の始まりは「春」なのです。

春が立つ=春の兆しが見え始める時期」という意味で、暦の上で春が始まります

そのため、立春を基点に決められた日が幾つかあります。

例えば、立春から数えて88日目は茶摘みなどの農作業の目安とされる「八十八夜」。

210日目は台風の警戒日である「二百十日」。

立春から春分の間に初めて吹く南寄りの強風を「春一番」と呼びます。

気象庁の「春一番」の定義は?

  • 立春から春分までの間
  • 日本海に低気圧がある
  • 強い南寄りの風
    ・風向きは東南東から西南西まで、風速が秒速8メートル以上
  • 前日より気温が上昇

以上の条件を満たすこととされています。

春一番は、長く厳しい冬が終わり春が来た知らせ、というイメージですが、もともとは「春を呼ぶ嵐」という意味で、漁師が使っていた風を表す言葉のひとつでした。

強風による火災、暴風雨、暴風雪、雪解けによる洪水、山岳遭難や海難事故、鉄道事故など、数々の災害の要因になるので、その戒めの表現だったようです。

立春の早朝、禅寺では厄除けのために「立春大吉」と書いた紙を門に貼る習わしがあります。

この文字は縦書きにすると左右対称となるため縁起がよく、一年間災難に遭わないことを願うものです。

紙札は寺社でいただいても、自分で手書きしたものでもOK。玄関やリビング、子ども部屋など、大切な部屋の入口に、外に向けて目より高い位置に貼るのが良いそうです。

【雨水(うすい)】2024年2月19日、2025年2月18日

雨水」は、二十四節気の2番目の節気。

降る雪が雨に変わり、雪解けが始まる時期」という意味です。

雨水に雛人形を飾り始めると良縁に恵まれる、という言い伝えがあります。

もともと雛祭りは、厄を移した人形を水に流していたことに由来する行事で、水が豊かになる雨水に雛人形を飾り始めると良縁がもたらされると考えられていたそうです。

また、例年この時期に見頃を迎えるが「梅の花」。各地で「梅の花見」が開催されたりと、徐々に春の賑わいが増していきます。

【啓蟄(けいちつ)】2024年3月5日、2025年3月5日

啓蟄」は、二十四節気の3番目の節気。

啓蟄の「啓」は「ひらく」、「蟄」は「土の中で冬ごもりする虫」のことで、「冬ごもりをしていた生き物が活動し始める時期」という意味です。

雨が降るごとに暖かくなり、少しずつ春を実感できるようになりますが、大気が不安定で「春雷(しゅんらい)」が発生することもあるので、雷や嵐に注意が必要です。

この頃の雷を「虫出しの雷」と言います。

冬眠中の虫や小動物が、この時期の雷に驚いて目を覚ますと考えられていたことが由来です。

啓蟄の頃にはウド、葉ワサビなどの山菜、新玉ネギ、サヨリ、アオヤギなどが旬を迎えます。※地域にもよりますが、天然物はもう少し遅い時期が旬です。

山菜の独特な苦味や辛味は、冬モードの身体に刺激を与えて、ため込んだ物を出すデドックス効果があると言われています。

【春分(しゅんぶん)】2024年3月20日、2025年3月20日

春分」は、二十四節気の4番目の節気。1年の丁度、四分の一です。

昼夜の長さが同じになり、以降は昼の方が長くなります

国民の祝日でもある「春分の日」は春分の初日のことで、2024年の「春分の日」は3月20日(水)。自然をたたえ生物をいつくしむ日です。

祝日となる「春分の日」は、前年の2月に国立天文台が官報で公表することで正式決定となります。

また、春分の日と秋分の日を中日(ちゅうにち)とした前後3日間の計7日間を「お彼岸(おひがん)」いいます。

2024年の春の彼岸の入りは、3月17日。2025年も3月17日です。

お彼岸には、ご先祖様を供養するためにお墓参りをする習わしがあります。

仏教ではあの世は西、この世は東にあると考えられていて、太陽が真東から昇って真西に沈む春分の日(と秋分の日)は、あの世とこの世が最も通じやすい日と考えられています。そのため、お彼岸にお墓参りをするようになったのです。

お彼岸のお供え物といえば「ぼたもち」や「おはぎ」があります。

「ぼたもち」と「おはぎ」は同じもので、季節によって呼び分けるようになりました。

どちらも、もち米とうるち米を混ぜて炊いて、丸く形にしたものをあんで包んだ日本古来の和菓子で、お餅は五穀豊穣、あんには魔除けの願いが込められています。

ぼたもち
おはぎ
  • 牡丹餅
  • 牡丹(ぼたん)は春に咲くので春のお彼岸にお供え
  • 牡丹の花のような大きな丸い形
  • 固くなった小豆の皮を取り除いたこしあん
  • 御萩
  • 萩(はぎ)は秋に咲くので秋のお彼岸にお供え
  • 萩の花のような小ぶりで細長い形
  • 小豆を皮ごと用いた粒あん

※ 地域によっても、呼び方や作り方に違いがあります

【清明(せいめい)】2024年4月4日、2025年4月4日

清明」は、二十四節気の5番目の節気です。

清明とは「清浄明潔」という言葉を略したもので、「すべてのものが清らかで生き生きしている」という意味です。

この頃は「清明」の文字が表すとおり、空は青く澄んで気候は温暖になる清々しい時期で、南東から吹く穏やかな風を「清明風」と呼びます。

清明風は、冷たい北風の季節が終わり、春の到来を知らせてくれる風。この時期になると晴れの日は暖かくて湿度も低く、とても過ごしやすくなります。

また、この頃のやわらかく静かに降る雨を「発火雨(はっかう)」や「桃花(とうか)の雨」と呼びます。

桃の花に降る雨が、遠目には火を発しているように見えることが語源だそうです。

【穀雨(こくう)】2024年4月19日、2025年4月20日

穀雨」は、二十四節気の6番目の節気。

穀雨とは「雨降って百穀を潤す」という言葉が語源で、「春の柔らかな雨に農作物が潤う」という意味です。

それまで不安定だった春の気候が安定し、種まきや田植えを始める目安とされ、この頃に降る雨は、田畑を潤し穀物を成長させると言われています。

農作業の目安とされる「八十八夜」は、立春から数えて88日目。2024年は5月1日、2025年も5月1日です。

少しずつ日差しが強くなり、気温も上がってきます。春の花が次々と開花し、牡丹やチューリップ、藤なども見頃を迎えます。

穀雨が終わると立夏になり、暦の上では夏が始まります。

【立夏(りっか)】2024年5月5日、2025年5月5日

立夏」は、二十四節気の7番目の節気。

立夏とは「夏が立つ=夏の兆しが見え始める時期」という意味で、気温が高くても湿度が低く、とても過ごしやすい時期です。

【小満(しょうまん)】2024年5月20日、2025年5月21日

小満」は、二十四節気の8番目の節気。

小満とは「草木が成長して天地に満ち始める頃」という意味。昨秋に植えた麦の穂が実り、「少し満足する」というのが語源とも言われています。

昔はこの時期に麦と入れ替わりで田植えの準備をしていました。

小満の頃、数日間にわたって梅雨のようなぐずつく空模様が続くことがあります。

これは本格的な梅雨になる前の「走り梅雨」「梅雨の走り」と呼ばれる天候で、明けると陽気が戻りますが、そのあとに本格的な梅雨がやってきます。

ちなみに沖縄には次の二十四節気の「芒種」と合わせた「小満芒種(スーマンボースー)」という言葉があり、梅雨を意味しています。

【芒種(ぼうしゅ)】2024年6月5日、2025年6月5日

芒種」は、二十四節気の9番目の節気。

稲や麦など穂のなる穀物の種を蒔く頃」という意味で、「芒」は訓読みで「のぎ」とよみ、稲穂や麦穂の先端にある尖った毛を指します。

芒種はその名の通り、芒のある植物の種を蒔く目安とされ、稲作農家では繁忙期を迎る時期でしたが、現代では既に田植えは終わり、草刈りなどをしている時期です。

暦の上の「入梅(にゅうばい)/梅雨入り」は6月11日頃。この日から約30日間が梅雨の期間と考えられていました。

縦に長い地形の日本では、地域によって梅雨入りの時期が異なるため、暦と実際の梅雨の時期にはズレがあります。

低温で雨が続いたり、一転、高温多湿になったりと、不安定な時期でもあります。農作物と合わせて、体調や食糧の管理に注意が必要です。

【夏至(げし)】2024年6月21日、2025年6月21日

夏至」は、二十四節気の10番目の節気。

夏に至る」と書くように、この頃から夏の盛りに向かいます。この日、北半球では1年のうち、太陽が最も高くのぼり、昼の時間が最も長くなります

太陽の力が最も強まる日」とされ、各地で夏至祭が催されます。

近年では、世界各地で照明を消してキャンドルの灯りだけで過ごす「キャンドルナイト」が開催されています。

夏至初日から11日目は「半夏生(はんげしょう)」と呼ばれ、季節の移りかわりの目安となる雑節(ざっせつ)の一つです。2024年は7月1日、2025年も7月1日です。

昔は、「田植えは夏至の後、半夏生に入る前に終わらせるもの」と言われ、農作業の大事な目安にされていました。

ちなみに、関西では半夏生にタコを食べる風習があります。

これは稲の根がタコの足のように、強く広く大地に根付いてほしいと祈願するものです。

また、奈良や大阪・河内地方では「半夏生餅(はんげしょうもち)」を田の神様に供えて感謝をする習わしがあります。

半夏生餅は、収穫した小麦ともち米を合わせてつき、きな粉をまぶしたもので、今も半夏生の時期には、郷土の行事食としてお馴染みです。

【小暑(しょうしょ)】2024年7月6日、2025年7月7日

小暑」は、二十四節気の11番目の節気。

暑さがだんだん強まっていく時期」という意味です。

小暑と次の節気である大暑(たいしょ)を合わせた約1カ月間は、「暑中」と呼ばれる最も厳しい暑さの続く時期

また、日本付近に前線が停滞し、ゲリラ豪雨と呼ばれる集中豪雨が起こりやすい時期でもあります。

暑さ対策、豪雨対策を万全にしておきましょう。

【大暑(たいしょ)】2024年7月22日、2025年7月22日

大暑」は、二十四節気の12番目の節気。

夏の暑さが本格的になる頃」という意味です。大暑はその字の通り、1年のうちで最も暑さの厳しい時期。

夏バテや熱中症にならないよう、暑さ対策が必須です。

【立秋(りっしゅう)】2024年8月7日、2025年8月7日

立秋」は、二十四節気の13番目の節気。

秋の兆しが見え始める頃」という意味で、暦の上では秋の始まりですが、まだまだ残暑が厳しい時期です。

立秋に入ってからの暑さを「残暑といいます。このタイミングで「残暑見舞い」に変わります。

この頃から空が高くなり、「いわし雲」「うろこ雲」「ひつじ雲」が見られるようになります。

これらの雲は低気圧の前面に現れることが多いため、見かけたらこのあと雨が降るサインと言われています。

【処暑(しょしょ)】2024年8月22日、2025年8月23日

処暑」は、二十四節気の14番目の節気です。

処暑は「暑さが終わる頃」という意味。日中はまだ蒸し暑い日が続きますが、朝晩には涼しい風も吹くようになります。

昔から台風が発生しやすいと言われる時期です。

立春から数えて210日目は「二百十日(にひゃくとおか)」と呼ばれる雑節(ざっせつ)で、毎年9月1日頃(2024年は8月31日、2025年も8月31日)にあたります。

稲が開花、結実する大事な時期なのですが、台風が農作物に甚大な影響を与えることが多かったため、農家ではこの日を厄日として警戒するようになったそうです。

二百十日は、「八朔(はっさく)」(2024年は9月3日)とともに、「農家の三大厄日」とされています。

台風の予測ができなかった時代、人々はこの日を恐れて警戒。風を鎮める祭りを行ったりして収穫の無事を祈るようになったそうです。

【白露(はくろ)】2024年9月7日、2025年9月7日

白露」は、二十四節気の15番目の節気。

草花に朝露が付き、白く輝いて見え始める頃」という意味です。

日中はまだ残暑が続きますが朝晩は冷えるようになり、夜中に冷えた大気が朝露になって草花や木に降りるようになります。

露の美しさは「露華(ろか)」「露珠(ろじゅ)」「玉露(ぎょくろ)」など、花や宝石の例えになることも。

この時期には、サンマやブドウなどの秋の味覚が旬を迎えます。※地域にもよりますが天然物はもう少し遅い時期が旬です。

【秋分(しゅうぶん)】2024年9月22日、2025年9月23日

秋分」は、二十四節気の16番目の節気。一年の四分の三が過ぎました。

昼夜の長さが同じになり、秋の夜長に向かいます

秋分の初日は「秋分の日」という国民の祝日で、祖先を敬い、亡くなった人を偲ぶ日です。

祝日となる「秋分の日」は、前年の2月に国立天文台が官報で公表することで正式決定となります。

秋の「お彼岸(おひがん)」は、秋分の日を中日(ちゅうにち)とした前後3日間の計7日間を指します。

2024年の秋の彼岸の入りは、9月19日。2025年は9月20日です。

春(春分の日)と同様、お彼岸にはご先祖様を供養するためにお墓参りをする習わしがあります。

丁度この頃に咲くのが「彼岸花(ひがんばな)」です。

【寒露(かんろ)】2024年10月8日、2025年10月8日

寒露」は、二十四節気の17番目の節気です。

草木に冷たい露が降りる時期」という意味で、この時期になると朝晩はぐっと冷え込むようになります。

農村では稲刈りが終わり、秋の実りの収穫が盛りに行われるようになります。

また、雁(がん)などの渡り鳥が北方から渡ってくるのも寒露の頃です。

最も月の美しい夜と言われる「十三夜」も訪れます。2024年は10月15日です。

十三夜は別名「栗名月」「豆名月」といい、この時期採れた栗や豆を供えて収穫に感謝する習わしがあります。

【霜降(そうこう)】2024年10月23日、2025年10月23日

霜降」は、二十四節気の18番目の節気。

早朝に霜(しも)が降り始める時期」という意味で、まもなく草木や地面に霜が輝き、足元が冷える季節が到来します。

このひとつ前の節気は「寒露」で、寒くても凍っていない「露(つゆ)」でしたが、霜降では凍って「霜(しも)」になるということです。

【立冬(りっとう)】2024年11月7日、2025年11月7日

立冬」は、二十四節気の19番目の節気。

冬が立つ=冬の兆しが見え始める時期」という意味で、暦の上では冬が始まります

冬型の気圧配置になって、木枯らし(こがらし)が吹くのもこの時期です。

暖を取るために火を使い始めるたこの時期は、火災が起こらないことを祈る鎮火祭」を行う寺社もあります。

【小雪(しょうせつ)】2024年11月22日、2025年11月22日

小雪」は、二十四節気の20番目の節気。

わずかに雪が降る時期・冬の入り口」という意味です。

冬に入ったとはいえ、昼間はそこまで冷え込まないのが小雪の時期の特徴で、ときには春を思わせるほど暖かい小春日和」になることもあります。

「小春」とは春のことではなく、旧暦の10月(今の11月頃)のことを指します。

初冬の穏やかで暖かい気候を春に例えて「小春日和」と呼ぶのです。

しかし、朝晩は冷え込むので、体温調節には注意が必要です。

【大雪(たいせつ)】2024年12月7日、2025年12月7日

大雪」は、二十四節気の21番目の節気です。

雪が降り積もる時期」という意味で、この頃「冬将軍」と呼ばれる厳しい寒さが訪れ、日本海側は雪が降り、太平洋側は空っ風(からっかぜ)が吹くようになります。

本格的な冬の季節です。

クマやカエルなどの動物が冬眠に入るのもこの頃です。

動物たちは3月初旬の啓蟄(けいちつ)まで起きません。

次の節気は日照時間が1年で最も短い「冬至」で、人間も日照時間が短くなると活力が落ち気味になり、年末の忙しさも加わって体調を崩しやすくなります。

【冬至(とうじ)】2024年12月21日、2025年12月22日

冬至」は、二十四節気の22番目の節気。

冬のまっただ中」という意味です。

冬至の初日は、北半球では昼が最も短く、夜が最も長い日

この日を境に太陽の力が盛り返して日が延びていくことから、「太陽が生まれ変わり、一陽来復(いちようらいふく)で運気が上昇していく」と考えられていました。

今でも「一陽来復」という言葉は冬至(または陰暦11月)を指し、「冬が終わり、春が来ること」「悪いことが続いた後、幸運に向かうこと」などの意味から、年賀状でも使われます。

冬至の行事食としてはカボチャが有名です。

他にも、冬至に「ん」=「運」がつくものを食べると運が呼び込めると言われています。

【小寒(しょうかん)】2025年1月5日、2026年1月5日

小寒」は、二十四節気の23番目の節気。

寒さが厳しくなる時期」という意味です。

小寒の初日を「寒の入り(かんのいり)」といい、そこから立春までの約30日間は「寒中」「寒の内」と呼ばれる1年で最も寒さの厳しい時期です。

水も冷たく冷え、川や池の氷も厚みを増します。気温が下がるだけでなく空気も乾燥しているので、風邪やインフルエンザも流行しやすい時期です。

小寒に決まった行事食はありませんが、1月7日には無病息災を願い「七草粥」をいただく習わしがあります。

【大寒(だいかん)】2025年1月20日、2026年1月20日

大寒」は、二十四節気の24番目の節気。

最も寒さが厳しい時期」という意味で、その名の通り、1年の最低気温を記録することが多いのがこの時期です。

まさしく冬の最後の山場です。

昔から寒の時期の手が切れるほど冷たい水は「寒の水」と呼ばれ、清らかで霊力があると考えられていました。

寒の水はとても冷たくて雑菌が繁殖しにくいため、汲み置きをして料理や仕込みに使っていました。

味噌やしょうゆ、酒の仕込みに寒の水を使うと、雑菌が繁殖しにくく、発酵がゆっくり進むので、味に深みが出ると言われています。

現代でも「寒仕込み」と銘打たれたものはこの時期に仕込まれた製品です。

この時期はただ寒いだけでなく、寒さの中にも少しずつ春の気配を感じるようになります。

三寒四温(さんかんしおん)」という言葉があるように、寒い日が3日続くとその後の4日は暖かくなり、寒暖を繰り返しながら徐々に暖かくなっていきます。

大寒を乗り越えれば次の節気は立春。暦の上では春になります。

二十四節気の覚え方

田舎暮らしやガーデニング、家庭菜園など自然に触れる機会が多い人にとっては、「二十四節気」は、体感しやすいものでもあります。

八節(二至二分と四立)三大小にわけると、覚えやすくなります。

二至二分(にしにぶん)
 春分 夏至 秋分 冬至

四立(しりゅう)
 立春 立夏 立秋 立冬

三大小(さんだいしょう)
 小暑 大暑 小雪 大雪 小寒 大寒

二十四節気、あと10個あります。

雨水(うすい)啓蟄(けいちつ)清明(せいめい)穀雨(こくう)小満(しょうまん)芒種(ぼうしゅ)処暑(しょしょ)白露(はくろ)寒露(かんろ)霜降(そうこう)

この10個は「語呂合わせ」で簡単に覚えられます。

薄いけいちゃんは、清明にこく(ぅ)る。
消防署は、乾燥。

(うすいけいちゃんは、せいめいに、こく(ぅ)る。
しょうぼうしょは、かんそう。)

薄い(雨水 うすい)
けいち(啓蟄 けいちつ)
ゃんは、
清明(清明 せいめい)

こく(ぅ)(穀雨 こくう)る。

(小満 しょうまん)
(芒種 ぼうしゅ)
(処暑 しょしょ)
(白露 はくろ)

(寒露 かんろ)
(霜降 そうこう)

以下は二十四節気の覚え方として有名な語呂合わせです。少々強引な感じがしますが、、

覚えたからと言って、何があるわけでもありませんが、季節の移ろいを感じやすく、穏やかに過ごせるようになります。

私たちは、夫婦共に「大寒」の生まれ。誕生日の頃はお祝いする気も失せる極寒の日々ですが、これを乗り越えれば寒さが和らぐはず、、と毎年我慢大会が開催され、ひたすら春を待ち焦がれています。春らしさを感じるのは、さらにまだ先になるのですが、毎年「立春」に心救われ、なんとか生きて伸びています。

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