老人ホームや介護施設へのお見舞い/面会の基礎知識〜面会ルール、お見舞い/差し入れの品物、見舞金、職員への差し入れ、お返し、体験談

老人ホームや介護施設へのお見舞いに関する基礎知識をまとめておきます。

目次

老人ホームや介護施設へのお見舞い/面会に行く前に

お見舞いや面会に行く前に

老院ホームや介護施設へのお見舞いや面会に行く前には、お世話をしている家族/親族や施設へ事前確認をすることをオススメします。

施設ごとに面会時間などは決められていますが、コロナ禍以降対応が厳しくなっています。施設のある地域でインフルエンザなどが流行ると、面会制限がかかることもあります。

セキュリティ面も強化されているので、家族以外、つまり親族や友人知人の面会に制限があることもあります。

義父が入居していた施設は、入居当時 面会はかなりユルユルでしたが、コロナ禍以降すっかり変わりました。
地域でインフルエンザが流行ると、すぐ面会制限。入居者の健康のため、仕方がありませんが、面会できない時期や、窓越し面会などもありました。

お見舞い/差し入れ/手土産の確認

施設によっては、飲食物の差し入れを禁止していることもあります。

面会の予約や確認の際に、普段お世話をしている家族や施設の担当者に確認すると間違いありません。

マスク着用は基本

ほとんどの施設では、玄関等での手指消毒と施設内マスク着用の協力を求められます。

「自分大丈夫なんで」とか「マスク意味ないですから」といった、マスク不要派の方もいらっしゃいますが、老人ホームや介護施設でのマスク着用は、入居者のためのものです。

ご自身の考え方や主張とは関係ありませんので、快く協力しましょう。

お見舞いや面会の頻度

お見舞いや面会の頻度は、多い方がいいのでしょうが、施設と自宅との距離、働き方などによってもできることと、できないことがあります。

ネット上に溢れいている「オススメの面会頻度」などは、参考にしない方が賢明です。

家族であれば、「できる範囲でできるだけ」としか言いようがないでしょう。

義父が入居していたのは、かなりの遠方であったため、私たちが面会に行けたのは年に数回。地元の家族は面会というよりも、用がある度に立ち寄っていたようです。
私の祖母は、実家近くの施設に入居していたので、母が週に1〜2回の他、叔母たちも面会に行っていたので、頻度は高めでした。

老人ホームや介護施設での面会時に喜ばれるオススメの手土産やお見舞いの品、差し入れ

老人ホームや介護施設での面会時にオススメのお見舞い・手土産・差し入れの考え方もまとめておきます。

老人ホームや介護施設での面会 お見舞い・差し入れ・手土産の基本的な考え方 喜ばれるもの

食べ物〜お菓子・おやつ・果物・ゼリーなど

入居者に食事制限がない場合、間違いないのが、お菓子・おやつ・果物・ゼリー・プリンなどです。

  • その場で食べ切れる量の果物・プリン・ゼリー・ヨーグルトなど
  • 個装・常温保存・日持ちするお菓子〜柔らかい焼き菓子、チョコレート、ウエハース、ゼリーなど

日持ちするお菓子やゼリーなどは、施設の方に預けると、入居者の体調を見ながら提供してもらうことができます

食べることは人間の楽しみの1つです。おそらく、入居者にとっても、一番嬉しい差し入れです。

食事制限がある場合には、施設の方に差し入れていいものを事前に確認しておくと間違いありません。

冷蔵保存が必要なもの、生もの、手作り品の持ち込みに制限/禁止の施設が多いです

義父は最期まで食欲旺盛だったので、食べ物の差し入れをとても喜んでくれました。
特に制限はありませんが、むしろ食べ過ぎ注意系。施設の方と確認して、その場(面会中)で食べ切れる量のカットフルーツやヨーグルトを差し入れていました。毎回、即完食でした。

お見舞金

施設や入居者次第ではありますが、御見舞金等現金はトラブル回避のため施設側が持ち込み制限をかけていることもあります。

そもそも、病気やケガでの入院とも異なりますので、「見舞金」というよりも、「顔を見せにいく」「会いに行く」ことを重要視する方がいいでしょう。

施設や健康状態によっては、入居者が生活で現金等を使うこともありますが、それはお世話をしている家族が施設側と確認して用意するものですから、「御見舞金」とはまた別の話です。

要は、現金でのお見舞いは避けた方が無難という話です。
なお、義父が入居したての頃は、多少の買い物などもしていたので、現金の用意がありました。その頃は、義父の希望もあり、お小遣い程度(数千円)を渡していたこともあります。「見舞金」というよりも「お小遣い」ですね。しばらくすると、現金が不要になったのか、催促もなくなったので、渡すこともなくなりましたが、、

衣類・タオル・寝具

ネット上では、差し入れなどに人気と言われるのが衣類・タオル・寝具・膝掛けなどの、生活に使うもの。

ただ、入居者のお世話をする家族が必要に応じて用意しているはずですから、配慮も必要です。

お世話をする家族が、施設側と確認し、すでに一通り持ち込んでいたり、買い揃えている可能性があります。施設の部屋のスペース的な問題もあります。

嵩張らず、よく使うものであればいいでしょうが、大きなものなどは避けるのが無難です。

義父の面会時には、普段お世話をしている夫の親族にも連絡し、買い替えや季節的に必要なものを聞いていました。必要なものがあれば面会時に持っていき、十分に揃っていれば持ち込まない、に限ります。

花〜生花・フラワーアレンジメント・プリザーブドフラワーなど

入居者が、お花が好きで、身の回りのことをある程度自分でできる介護度が低めの方であれば、とても喜ばれるでしょう。

ただし、生花や鉢植えは、衛生面や世話の面から、施設側から「遠慮してほしい」と言われていることもあります。花を差し入れるのであれば、「記念日」などにプリザーブドフラワーやハーバリウムがオススメです。

一方で、介護が必要な方に、「部屋を明るく」の気持ちであれば、微妙です。

ほとんどの施設では、部屋はそれほど広くありません。介助や生活支援の際に、邪魔になったり、気をつけていても倒したり落としたりすることもあります。大きさや形への配慮が大切です。

祖父の居室には棚がありましたが、よく使うものが置いてあり、花を飾るようなスペースはありませんでした。施設や人によるのだと思います。

ぬいぐるみ

入居者が、そのようなものを好むのであればオススメです。

犬・猫・熊(ベア)あたりの、モフッとした柔らかい肌触り、優しい色合い、わかりやすいものがオススメ。

本・パズル・手芸用品・ぬりえなどの娯楽品

入居者の趣味や健康状態にもよりますが、娯楽品も喜ばれます。

読書好きな方であれば、小説やエッセイなど
手先を動かすことが好きな方には、大人のぬりえや色鉛筆、手芸用品など
頭を動かすことが好きな方には、クロスワードパズルや数独など

最近では、施設にもタブレット端末を持ち込む方もいらっしゃいます。

タブレット端末があれば、Kindleの本も毎月980円で読み放題。Kindle Unlimitedの使い方は簡単ですし、アプリであれば、それ以上の費用はかからないので安心です。

数独などの脳トレ、クイズやパズルなども、アプリで利用できるものもあります。

その他:位牌や仏壇の考え方

お見舞いや面会とは異なりますが、施設へ入居する際に仏壇や位牌をどうするか問題というのもあります。

小さいサイズの「ミニ仏壇」的なものや位牌は持ち込めることが多いようですが、お線香や蝋燭等は使えませんし、安置するスペースの問題もあったりします。

ご本人がどうしても望む場合には、位牌の持ち込みの希望は叶えたいところではありますが、現実的にはなかなか難しい問題です。

老人ホームや介護施設の職員/スタッフへの差し入れ

老人ホームや介護施設の職員/スタッフへの差し入れは、基本的に不要とされています。

これには、
 ・差し入れによって、入居者の対応に差が出ることはよくない
 ・差し入れをしないといけない雰囲気になるのを避けたいから
というもっともな理由があります。

一方で、ネット上には、「入居者は施設のサービス利用料を負担しているため、それ以上に金品をスタッフに送る必要がない」といった謎の上から目線の理由も散見されます。

ただ、家族や親族がお世話になっている方へ感謝の気持ちとして差し入れをしたり、退去の際などにお礼を渡したくなるのが、日本人あるあるです。

そのような場合には、相手は気を使わない程度のものを差し入れる方が、スッキリします。

施設の職員への差し入れ

  • 現金でのお礼はしない
  • 高額なものは避ける
  • 職員全員で分けられるようなものにする
     ↓↓↓
  • 個装、常温保存、日持ちするお菓子など

ベタですが、結局個装の焼き菓子やチョコレートなどが便利です。

なお、自分の住んでいる地域と施設のある地域が近い場合には、全国的に知名度の高いお菓子やデパ地下スイーツなどがおすすめ

一方で、自分の住んでいる地域と施設のある地域が離れている場合には、住んでいる地域で知名度の高い/代表的なお菓子がオススメ

差し入れの時には、「美味しいお菓子」「好きなお菓子」よりも、「わかりやすいお菓子」の方がベターです。

施設によっては、差し入れの受け取り禁止などのルールもあります。
事前確認するのも変な話なので、持参して断られたら持ち帰る、くらいの軽い気持ちでどうぞ

老人ホームや介護施設の他の入居者への差し入れ

老人ホームや介護施設の他の入居者への差し入れは、基本的に不要です。

施設によっては、入居している高齢者の介護度が低く、入居者同士の交流が普通にあります。入居期間が長くなると、入居者の家族や親族が他の入居者とも顔見知りになることもあります。ついご近所さんのような感覚で、差し入れや手土産をお持ちしたくなるかもしれませんが、避ける方が無難です。

他の入居者への差し入れは控えたい理由

  • アレルギーや持病による服薬や食事制限があることも多い
  • 施設の管理下以外での飲食が体調を崩したり、誤嚥(ごえん)などの事故につながる可能性がある
  • 入居者の優越感や劣等感の原因にもなり、人間関係に影響する

残念な気もしますが、日常生活が老人ホームなどの小さな範囲に限定されているのですから、不要な荒波を立てる必要はないのです。

他の方にも、、と思う気持ちが強いのであれば、入居者の方でも食べやすいような小さなサイズのゼリーや、分けやすい果物などを、「入居者の皆さんで」という言葉を添えて、施設の方に渡すのがいいでしょう。

言い方は悪いですが、「入居者の皆さんで、、」と差し入れたところで、必ずしも入居者の皆さんに配られるとは限らない、ことは理解しておく方がいいでしょう。

老人ホームや介護施設に入居している家族にお見舞いや差し入れをいただいた時のお礼

入居者に、親族や知人友人などからお見舞いをいただいた場合のお返しは、基本的には不要ですが、気になる場合には「御見舞御礼」や「御礼」などののし紙をかけて、半額〜1/3程度の金額の品物(消え物)をお返しするといいでしょう。

お菓子や果物、タオルなどのちょっとした差し入れであれば、お礼状を送ったり、お礼の電話をする程度で十分です。

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