回復の見込みがない/末期がん患者のお見舞〜お見舞いの品/見舞い金/花、服装、本人や家族にかける言葉、注意点、経験談
回復の見込みがない方、末期がんの方のお見舞いに関する基本的な考え方や、実体験から思うこと、気づいたことをまとめておきます。
回復の見込みがない/末期癌の方へのお見舞い〜一番大切なこと
回復の見込みがない方や末期がんの方へのお見舞いで、一番大切なことは、ご本人やご家族の気持ちです。
ご本人やご家族から連絡が入り、面会日程の調整ができるようであれば、できるだけ早めにお見舞いに駆けつけましょう。
一方で、噂や友人知人などからの連絡で知った場合には、ご本人やご家族への連絡もなしに、一方的に駆けつけるのはただのエゴです。
一昔前であれば、それも正義だったのでしょうが、時代は変わりました。人伝に知った場合には、ご本人かご家族へお見舞いに行きたい旨連絡し、日程の調整をしてからお見舞いに行くのが、現代的にスマートな方法と言えるでしょう。
- 本人が望んでいるかわからない
- 面会可能な状態かわからない

私の友人は、癌で入院中、面会の連絡があってもほとんど断っていました。気分も体調も良くないし、毎日お風呂に入っているわけでもないし、メイクもしてない。連絡はいくらでもつく。普段でも直接顔を見ることもほとんどないのに、入院時だけ直接来るのマジ迷惑。
など言い、親戚や会社関係者のお見舞いはほぼ全て断ったそうです。
彼女は、無事退院していますが、入院患者の中には、そのように思う人もいるのです。
彼女は、私の面会も不要とのこと。その代わり、メールやチャットなどで、恋人レベルの頻度で連絡を取り合っていました。


回復の見込みがない/末期がんの方へのお見舞い〜見舞いの品・見舞金・花
回復の見込みがない方や末期がんの方へのお見舞いは、「顔を出す」「雑談をしにいく」ことで、ご本人やご家族を励ましたり、気分転換になるのが目的でもあります。
お見舞いに行くか、いつ行くかもそうですが、自分の「知りたい欲求」「会いたい欲求」「わざわざお見舞いに駆けつける優しい自分」を満たすために行くわけではないことは、お見舞いの品物や花などを用意する時にも忘れずにいたいものです。


お見舞いの品物
お見舞いの品物は、相手が好きなものや必要なもの、快適になるものが一番ですが、できれば事前にご本人やご家族に確認しておきたいものです。
食べ物
食べ物であれば、「常温・日持ちする・そのまま食べられる/食べやすい」が基本です。
盛夏だとしても、アイスクリームやシャーベットだと冷凍庫の問題もあるので、避ける方がいいです。結果、ゼリー、飲み物、調味料(食事ができる場合)などが、無難です。
渡す時には、「食べられそうな時に、あとで食べて下さい」など、一言添えると相手も気が楽です。
お見舞いに行く直前に連絡がつくようであれば、その時に食べたいものを聞いて差し入れてもいいでしょう。
入院快適アイテム
部屋着、ブランケット、靴下、タオル、ハンドクリーム、ティッシュ、スリープグッズ、マッサージグッズなどが人気とは言われています。
ただ、入院が長期であったり、何度か入退院を繰り返している場合、十分に物は揃っているでしょうし、容態によっては使えないものもあります。病室のスペース、ご家族が持ち帰る時の手間などもありますので、大きな物などは避ける方がいいでしょう。
また、香りが強いものは避ける方がいいでしょう。
本・雑誌
一昔前のお見舞いの定番品である、本・雑誌・漫画など。
容態によっては、小さな文字を読むことはとても疲れます。相手の負担にならないものを選ぶのが大切です。
最近は、病室内でWi-Fiも使えます。スマートフォンやタブレットなどを持ち込む方も増えています。年齢にもよりますが、デジタルで十分楽しめる時代になっていることもお忘れなく。



私が入院した時には、Kindle本をダウンロードしたタブレットだけで、過ごしていました。テレビカードは購入もしていません。
重体ではない数日の入院とはいえ、そんなものです。時代は変わっています。
お見舞金
お見舞い金は、現金ですから、渡す側も受け取る側も額面がわかりやすく、生々しい感じがあります。「お金に困っていると思われる」との考え方もあり、渡す側・受け取る側それぞれに抵抗を感じる場合もあります。
ただ、相手に喜んでもらえる品物がわからない場合には、負担にならない程度のお見舞金を持参してもいいでしょう。
渡す相手 | 金額の相場・目安 | |
---|---|---|
親 | 10,000円~30,000円 | |
祖父母・兄弟姉妹 孫・親戚 | 5,000円~10,000円 | |
友人・知人 | 3,000円~5,000円 | |
会社の上司 | 3,000円~10,000円 ※ 品物の方が無難です | 個人で包む場合 |
会社の同僚 | 3,000円~5,000円 | 個人で包む場合 |
会社の部下 | 5,000円~10,000円 | 個人で包む場合 |
ご近所の人 | 3,000円~5,000円 | |
お見舞いの封筒は、「紅白の水引・結び切り」の祝儀袋ですが、最近は水引なしの封筒が人気です。




ピン札・新札は避け、きれいなお札を包みます。


現金が生々しいと感じる場合、額面が小さいのが気になるような場合には、ギフトカード・商品券も便利です。
私は、高齢者以外のお見舞いには、いつもアマギフ(Amazonのギフトカード)を使っています。
必要なものの購入、Kindle本などのエンタメにも使用できますし、現物であれば「カード」サイズ、メール添付で送ることもできるので、とても便利です。しかも、贈るのも現金よりも気楽です。





私は、基本的に「お返し不要、お互い様」を相手に伝えいています。それもあり、相手も食べられそうなちょっとしたお菓子や、ギフト券にしています。
もちろん、相手にもよりますが、、、流石に、高齢の親族のお見舞いは、現金やゼリーなどにしてます。


お見舞いの花
お見舞い=花のイメージはありますが、こちらも若干時代遅れ系です。
まず、生花は、病院によっては、感染症のリスクから禁止されていることもあります。生花が大丈夫でも、花粉がある、匂いがきついような花は避ける方がいいでしょう。
個室であればハーバリウム・ブリザーブドフラワーなどもいいでしょうが、相部屋の場合には、置くスペースの問題もあります。
ネットなどでは、お見舞いの人気ランキングなどに入ってきますが、実際にはあまり喜ばしいものでもありません。あくまで、個人的見解ですが、、



病院でいただいたもの、使ったものは基本いつか持ち帰ります。タオルや部屋着など洗濯で交換するものと、雑貨のように病室で使い続けるもの、置き続けられるものは、持ち帰る人にとって負担が異なります。
ご本人の好みである、孫など家族からのプレゼントであればともかく、病室が明るくなるように、、程度の気遣いであれば、再考することをオススメします。
家族から病院スタッフへのお礼/差し入れ
入院中お世話になっている病棟の看護師さんへの差し入れですが、病院によっては患者や患者家族からのお礼などの品物をお断りしていることがあります。
事前に確認してから差し入れるか、とりあえずナースステーションなどに差し入れしお断りされたら持ち帰るかのいずれかになるでしょう。
- 常温保存
- 日持ちする
- 個装
- 1つずつは小さくても個数多め
簡単にいえば、「個装された小さめの焼き菓子やチョコレートなど」が一番無難です。ベタですが、間違いないのはこの辺です↓






お世話をしている親族への配慮
入院や自宅療養をしている方のお世話をしているのが、自分の家族であればあまり気にする必要がありませんが、親族がお世話をしている場合には、その親族への配慮も結構大事だったりします。
例えば、
・自分が外孫で、患者である祖父母や曾祖父母のお世話をしているのは、伯父や伯母など
・自分は家を出て独立、患者である父母のお世話をしているのは、兄弟姉妹の家族など
お世話をしている親族との関係性にもよりますが、「見舞金」として現金を包んだり、親族へのちょっとしたお土産などの「心遣い」的なものを持参すると、場が和みます。
病室で使えるような見舞いの品も、すでに用意があることもあります。お見舞いに行く前に何か足りないものはあるか、これから必要になりそうなものはあるか、など聞いてみると、感情的にも物質的にも無駄がありません。
手ぶらのお見舞いはアリなのか
よく、「お見舞いに行くのに手ぶらはマナー違反」などのネット記事を見かけますが、相手によっては手ぶらの方が喜ばれることもあります。
お見舞いをいただけば、「半返しがマナー」など言われる時代です。親しい間柄であればこそ、手ぶらで気軽に来て欲しかったりするものです。
ただし、目上の方、しきたりを重視される方であれば、何かしらのお見舞いの品をお持ちした方が、双方不快な思いをしなくて済みます。



祖父母や曾祖父母のような、高齢の親族の場合には、短時間でも会いに行くこと自体が励ましや、相手の楽しみになることもあります。
お見舞いを持っていくと、気を使わせてしまうこともあるので、手ぶらや、1〜2食分の果物やおやつ程度だと、気楽に喜んでもらえます。
回復の見込みがない/末期がんの方へのお見舞〜服装
絶対避けるべきは、全身黒。お葬式を連想させます。
日常的に、黒しか着ないような場合には、色味のある羽織ものなどを組み合わせるようにします。
あまりにも華やかな服装はふさわしくありませんが、明るい色で落ちついた服装だと間違いありません。
病院によっては、靴の音が響くこともあります。ハイヒールなど、音が出やすい靴を避けるのは、入院している患者さんたちへの思いやりです。
回復の見込みがない/末期がんの方へのお見舞〜やってはいけないこと
回復の見込みがない方、特にがん患者へのお見舞いの際には、まず絶対にやってはいけないこともあります。


情報溢れる時代だからこそ、自分の知っている/信じている最良と思われる情報を伝えたい気持ちはわかりますが、自分の承認欲求・知りたい欲求・いい人になりたい欲求を満たすだけになっていないか、よく考える必要があります。



入院中の父がまだ話ができる頃、見舞いに来てくださった親戚が、治療内容や経過、治療方針などを、しつこく細かく質問してくることがありました。加えて、その方の知人や親族の病歴や容態、治療などについて、アレコレご教授までしてくださいました。
その親戚は、医者ではありません。言い方は悪いですが、普通の田舎の高齢者です。情報は持っていても、その情報の確度も曖昧すぎます。
お見舞いはありがたいですが、ほんと、めんどくさい。
親切心というより、自分の知りたい欲求・喋りたい欲求ダダ漏れで、むしろ哀れにさえ思えてきたことがありました。
回復の見込みがない/末期がんの方へのお見舞〜本人にかける言葉
回復の見込みがない方、末期がんの方へのお見舞いでは、ご本人にかける言葉にも心配りが必要です。
すでに十分に頑張っている相手にさらに「頑張って」と言ったり、「絶対治るから大丈夫」などの無責任な励ましなどは、避ける方が無難です。
短い言葉でも相手を大切に想っていることを、率直に伝えたいものです。相手の性格や容態によっては、思い出話など明るい気分になるような会話もいいと言われています。
そうは言っても、言葉がでてこない時にはこちら↓
- 体調はどう?
- またお見舞いにくるね
- 焦らずゆっくり療養してね
- 今は無理をせずゆっくり休んでね
- 体調の回復に専念してくださいね
- 今は病気を治すことだけを考えてね
- 私にできることがあったら、なんでも言ってね
病院にもよりますが、面会時間は15分程に制限されていることが多いです。
いろいろ話をしようと思っていても、実際にはそんなに時間はなく、顔を見て、挨拶をして、体調を聞いて、相手の話を聞いて、、、などしているうちに、時間になってしまいます。気の利いた言葉よりも、相手が少しでも元気になるような、気持ちが明るくなるような話題の方がいいのだと思います。



父が入院していた時、叔母(父の妹)が頻繁にアポ無し見舞いに立ち寄ってくれました。
ただ、親戚や共通の知人の噂話・容態・介護・死因などを、父の枕元でベラベラしゃべり続けるので、母も私も困っていました。
叔母は介護の仕事をしていたので、立ち寄りそうな時間の目処がつき始めてからは、できるだけその時間帯には母を家に帰し、私が病室にいるようにしました。
流石に、叔母は私相手には噂話をする気にならないようで、滞在時間はほんの数分。軽い世間話をし、父の顔を見て帰ることに。
父の妹ですし、病室も知っているので、断るわけにも、面会謝絶にするわけにもいかずの、苦肉の策が「母逃げる」。
お見舞いに来てくださる心遣いはありがたいものですが、時に本人やその家族にとっては、困りものでもあるのです。
回復の見込みがない/末期がんの方へのお見舞〜ご家族にかける言葉
相手のご家族にかける言葉は、関係性にもよります。
- 私にできることがあれば、遠慮なくお声がけください
- どうぞご無理なさらないでください
一方で、次のような言葉は、亡くなることが前提の会話とも取れますので、相手やそのご家族の受け止め方などによっては相当な配慮が必要です。
- 奇跡が起こることを願っている
- 家族とゆっくり/静かに過ごしてほしい
- 早く落ち着くといいね
- お疲れ様



父の終末期、伯母(母の姉)がお見舞いに来て、「早く落ち着くといいね」と母に伝えたそうです。母と仲良しの伯母ですから、母の肉体的精神的な疲労を心配し、かけてくださった言葉だと母も理解しつつも、完治どころか退院さえできない父が「落ち着く」ことは何を意味するかを考えると「複雑だ」と言っていました。
悪気がなく、本当に相手を想い選んだ言葉でも、タイミングによっては難しい言葉ともなるのです。
相手との関係性にもよるため、かける言葉に正解はありません。ただ、次のようなことを意識して言葉を選ぶといいでしょう。
- 飾らない言葉で、素直な気持ちを伝える
- 相手の状況に合わせて、適切な言葉を選ぶ
- 相手の宗教や価値観に配慮した言葉を選ぶ
【避けるべき言葉】
- 軽々しい言葉や冗談は控える
- 相手の気持ちを否定する言葉は避ける
- 励ましや慰めの言葉が必ずしも必要ではない







