職場の上司/同僚/部下の親族への香典〜祖父母やご両親・家族の範囲、連名・個人、相場など
会社の上司・同僚・部下の親族が亡くなった場合、香典はどこまで出せばいいのか、どのくらいの金額を包めばいいのかは、毎回悩まされます。
社員の多い会社であれば必然的に家族も多くなりますし、社員数の少ない会社であれば人間関係が濃くなる傾向があります。
いずれにしても、相手によって対応に差が出ないように、ある程度線引きしておきたいものです。会社関係者の親族への香典の一般的な考え方をまとめておきます。
上司/同僚/部下 香典を出す家族・親族の範囲
会社(職場)の上司・同僚・部下の親族が亡くなった場合、香典を包む範囲に関しては、会社の慣習や慶弔規定に準じると判断しやすいです。
- 社員本人
- 社員の配偶者
- 社員の一親等の家族(親と子)
- 社員の祖父母・義祖父母・兄弟姉妹
職場によって規定は異なりますが、一般に本人・配偶者と子が死亡した場合には弔慰金が支給されます。祖父母(義理の祖父母含)や兄弟姉妹の二親等まで、支給される会社も少なくありません。
同居かどうか、血族か姻族の区別はないことが多いようですが、喪主かどうかで弔慰金の金額が変わることもあるようです。
会社の慶弔規定は、個人的に香典を包むかの判断基準の一つになると言えるでしょう。
会社関係であれ、プライベートのお付き合いであれ、香典はご遺族に弔意を伝える意味や、葬儀などの経済的負担の金銭的な補助の意味合いがあります。
包まなければならないものではありませんので、あくまで故人やご遺族との関係から、自分の気持ちとして判断していいのです。個人で包んでもいいですし、部署やチームなどのグループ連名で出しても構いません。
最近は、家族葬や直送を営み、参列や香典を辞退する喪家も増えつつあります。その場合には、香典不要ですので、お悔やみをお伝えするだけでいいでしょう。
上司/同僚/部下の祖父母・親・子への香典相場
社員の親が亡くなった場合には、会社から弔慰金や香典がでます。他にも、労働組合や親睦会等から支給されることもあります。あくまで組織として、社内規定などに基づき支給されるものですから、個人として出す香典とは別のものと考えます。
会社関係者のお葬式(通夜・葬儀・告別式)に、個人で香典を出す場合には3,000円〜1万円が相場ですが、年齢や役職、職場環境、相手との付き合い方によっても異なります。
故人が上司や上司の親族の場合
故人 | 20代 | 30代 | 40代以上 |
---|---|---|---|
上司本人 | 5千円 | 5千〜1万円 | 1万円 |
上司の両親・子 | 3千〜5千円 | 3千〜1万円 | 5千〜1万円 |
上司の祖父母・兄弟姉妹 | 3千円 | 3千円 | 3千〜5千円 |
故人が同僚や後輩、その親族の場合
故人 | 20代 | 30代 | 40代以上 |
---|---|---|---|
同僚・後輩本人 | 5千円 | 5千〜1万円 | 1万円 |
同僚・後輩の両親・子 | 3千〜5千円 | 3千〜1万円 | 5千〜1万円 |
同僚・後輩の祖父母・兄弟姉妹 | 3千円 | 3千円 | 3千〜5千円 |
故人が自分の部下、その親族の場合
故人 | 自分の役職 主任・係長 等 | 自分の役職 課長 等 | 自分の役職 部長〜 |
---|---|---|---|
部下本人 | 5千〜1万円 | 1万円 | 1万円〜 |
部下の両親・子 | 5千〜1万円 | 5千〜1万円 | 1万円〜 |
部下の祖父母・兄弟姉妹 | 3千〜5千円 | 3千〜5千円 | 1万円〜 |
相場といっても幅がありますが、収入や職場環境、相手の関係性によって変わります。
香典返しのことを考えると、3,000円の香典はよくない(少ない)との考え方もあるようですが、自分の年齢や収入から考えて、無理のない範囲で包むのがいいでしょう。
少ないと感じるのであれば、香典返しを辞退する旨受付で伝える、もしくは5,000円包めば間違いありません。
香典には、経済的負担の補助的な意味は確かにありますが、それぞれからいただいた香典ごとにいくら残る、残らないという話ではありません。喪家の持ち出しになるのであれば申し訳ないとも言えますが、それぞれの金額の多寡に対しあれこれ言うのも、むしろ失礼な話でしょう。
ネットでは、香典の多寡、金額によってはお返しが持ち出しで損とか負担とかのご意見が強く、むしろ怖さを感じることもあります。
会社(職場)関係者への香典であれば、不祝儀袋(香典袋)は水引が印刷のものは避ける方がいいです。見栄えの問題ですが、、
香典を職場の連名で包む場合
ご遺族との関係性にもよりますが、会社(職場)関係であれば、部署や同期など複数名の連名で香典を包むこともあります。
連名の場合の香典相場
会社の部署やチーム、同期や親しい仲間との連名で出す場合には、「社員一同」「〇〇部(課)一同」「〇〇一同」と言った形で、香典を包むことになりますので、相場はありません。
連名となる人の人数や、相手との関係性によっても異なるからです。ただ、個人で香典を包むよりも、個々人の負担する金額は少なくなります。
連名となるメンバーの年齢や立場によって、それぞれが千円〜数千円程度出すのが一般的でしょう。
派遣社員やアルバイトであれば、連名でも出さなくてもいいでしょう。
お付き合いが長いなど、アルバイト同士で連名で出す場合には、一人1,000円程度でいいでしょう。その場合には「アルバイト一同」や「アルバイト有志」と名入れしましょう。
香典を連名と個人両方で出すのはどうなの?
部署やグループ連名で出す場合でも、親しい相手であれば個人として香典を渡したいと考えることもあります。
その場合は、「個人で包みますので」と言って、連名の方を断って問題ありません。個人と連名の両方で出す必要はありません。
*****
私が最初に勤めていた会社は、社員も少ない小さな職場でした。社員の親族が亡くなった際には、斎場が近くであれば、勤務終了後お通夜にそれぞれ伺い、香典もそれぞれ別に渡しました。
転職後は、支社が各地にある大きな会社だったので、社員の実家も全国各地です。故人が社員の祖父母の場合や、親でも斎場が離れている場合には、お通夜にも参列することもありませんでした。香典も、部署ごとに集め連名で包み、代表して参列する方にまとめて持っていってもらったものです。
職場によっても、お悔やみに対する考え方や慣習は異なりますが、参考になれば幸いです。