香典やご祝儀・のし紙の名入れ、年賀状やはがき・封筒などの住所や宛名が縦書きの場合、住所・郵便番号・電話番号などの数字や、アルファベットでの会社名や個人名の書き方には、悩まされます。
そもそもで書きにくさがありますし、書いたところでバランスが悪いとキモチ悪さが残りますが、「そういうもの」と割り切るしかありません。
香典袋・ご祝儀袋・のし紙・年賀状/封筒宛名〜アルファベットの氏名や会社名の書き方
会社名が英語等のアルファベット表記、一部の国を除く日本国籍以外の方の氏名などは、文字として横書きが基本です。
香典やのし紙(掛け紙)の表書きや名入れ、中袋や裏面に記載する個人名や住所等は、縦書きが基本です。
横書きしか想定されていない文字を、あえて縦書きにするのですから、書きにくさやバランスの悪さがでても仕方がありません。
香典袋・ご祝儀袋・熨斗紙(掛け紙)の名入れ〜アルファベットの書き方
香典や熨斗紙(掛け紙)に、アルファベット表記の社名や個人名を縦書きで書くときの、正式な決まりごとはありません。社名や氏名を、相手も間違えなく読める・わかるように書くのが基本です。
【香典でのアルファベットの書き方】
- アルファベットをそのまま縦書きに並べる
- カタカナ表記にし縦書きにする
いずれかになりますが、個人の判断によります。
受け取る側の読みやすさを考えればカタカナになるのでしょうが、正式名称を記載すると考えればアルファベット表記になるからです。
過去には、「なんて読むのかわからないと困るから」などの理由でカタカナ表記とされていたようですが、その考えは時代遅れです。これだけ国際化しているわけですし、日常生活にもアルファベットなどは、普通に使用されています。
そもそもで、香典やのし紙(掛け紙)付きの贈り物やお供えを用意するということは、受取人、故人であれば故人ご本人やご遺族と何らかの関係がある方なのです。正式名称で記載したところで、批判されることではないでしょう。
これは、書く側が決めることです。本人以外の外野が「マナー」とか言って決めることではありません。あくまで、書き手側の配慮、考え方の問題なのです。
そもそも、香典やのし紙(掛け紙)は日本の慣習です。日本語は縦書きであるから、表書きや名入れも縦書き当然なのであって、そもそもでアルファベット等の外国語による表記のことまで想定されていないのです。
書く側の判断となるのですが、相手にとっての読みやすさで選ぶといいでしょう。
香典袋・ご祝儀袋・熨斗紙(掛け紙)の名入れ〜会社名が英語(アルファベット)
例えば、「STRシステム株式会社 代表取締役 佐藤一郎」の場合には、次のようになります。
アルファベット表記の場合は、そのままアルファベットを縦に書きます。
社名にアルファベットを使用する会社も増えています。正式な社名なのですから、そのまま縦書きにしても構わないのです。
アルファベットの部分が長い場合でも縦書きでかまいませんが、文字の収まりが悪い、見た感じのバランスが悪いような場合には、カタカナにしてもいいでしょう。
香典袋やご祝儀袋の裏面や中袋裏面の書き方
香典袋やご祝儀袋の裏面、中袋がある場合には中袋の裏面に、住所や氏名・郵便番号を記入します。
基本は縦書きですが、氏名や社名、住所等にアルファベット(日本語や漢字以外)が多い場合には、横書きにしても構いません。
厳密に言えば、作法から外れるのでしょうが、近年は最近では横書きも徐々に受け入れられつつあります。特に、外国籍の方や、住所が長いような場合には、読みやすさの考慮、実用的な観点から横書きを選ぶこともあります。
年賀状や封筒の宛名、差出人
年賀状や封筒の宛名であれば、横書きも広く受け入れられています。
会社名などに数文字アルファベットが入るのであれば、縦書きでも構いませんが、会社名がほぼアルファベットの場合や、相手の氏名がアルファベット表記であれば、横書きにしてもいいでしょう。
宛先が横書きであれば、差出人の住所等も横書きにすると、収まりがよくなります。
カタカナ表記であれば、縦書きでも構いません。宛先が縦書きであれば、差出人名も縦書きが基本です。
香典袋・ご祝儀袋の住所は横書きでもいい?
香典袋やご祝儀袋の裏面、中袋の裏面は、縦書きが基本です。
ただ、時代の変化もあり、横書きも受け入れられてきているようです。実際、裏面に横書きの住所欄が印刷されている香典袋なども市販されています。
相手によっては縦書きの方が相応しい場合もあるでしょうが、臨機応変に対応しても良さそうです。
ご祝儀袋・不祝儀袋・のし紙(掛け紙)の名入れに関しては、現状「縦書き」以外はありえません。
外国籍の方の氏名や、会社名が英語(アルファベット)だと書きにくさはありますが、カタカナかアルファベットで縦書きすることになります。
「◯◯がマナー」と言い切る方もいらっしゃいますが、それは必ずしも古くからのしきたりとは限りません。また、古くにはそうであったとしても、時代の変化とともに、古くからのやり方が必ずしも親切なものとも限りません。
最低限のルールは守りつつ、「べき論」や自称マナー講師の根拠なき主張は参考にする程度で、あまり振り回されないのが、省エネで生き抜く方法です。