お歳暮・お中元を上手にお断りする(辞退)する方法は?ビジネス・親戚・高齢の場合 文例

近年、お中元やお歳暮を送る人は減りつつあるようですが、それでも慣習としては残っています。

高齢や企業のコンプライアンス上など何らかの事情で今後のお歳暮やお中元をお断りしたい場合には、誤解や失礼のない方法で相手に伝える必要がありますね。お断り(辞退)する旨の伝え方などをまとめておきます。

目次

お歳暮・お中元を止めるなら失礼にならないように礼儀を尽くす

お歳暮やお中元は、「日頃お世話になっていることへの感謝の気持ちを示す品」であるため、一度始めたら止められない、止めると失礼などとされています。

時代が変わり、人との付き合い方も、社会の考え方も変化しつつあります。お歳暮やお中元をお断りすることは、相手のご厚意を無にするようで心苦しさを感じるかもしれませんが、断っていけないものでもありません

今後も良好な関係を続けるためにも、相手に不快な思いや心配をさせないためにも、礼儀を尽くす姿勢が大切です。これまでのお礼を伝え、相手の気持ちも尊重し、丁重にお断りするのが大切です。

今後のお歳暮・お中元をお断りする3つの方法

今後のお歳暮やお中元を辞退する方法

お礼状に今後辞退する旨を書き添える

お歳暮やお中元を受け取り、お礼状に今後のお歳暮やお中元などの贈り物を辞退する旨書き添えましょう。これが、一番穏やかで、今後のお付き合いにも影響を与えない方法といえるでしょう。

文例

拝啓 師走に入り寒さも本格的になりました。
このたびは、結構なお品を頂戴いたしまして、誠にありがたく存じます。
いつも細やかなお心配りに恐縮いたしております。
ご厚意をいただきながら甚だ心苦しく存じますが、今後はどうかお気遣いはされませぬよう、何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます。
なお、今後とも末長くお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。
敬具

いただいた額よりも高価な品物をお返しとして贈る

お歳暮やお中元を受け取り、いただいた品物よりも高価な品でお返しをします。これは、「今後のお歳暮(お中元)はお断りします」という意味があります。

相手によっては、この意味を知らない可能性もありますので、見極めが必要です。

【ビジネス向き】お歳暮・お中元をお返しする

大変失礼な方法にも思われますが、間違いない方法が、お歳暮やお中元をお返しすることです。

コンプライアンス上会社で禁止されているような場合には、間違いなく相手に伝わる方法ですし、今回も受け取らないことになりますので、確かな方法ではあります。

この場合には、一度お歳暮やお中元を受け取り、別の包装紙や袋にお礼状を添えて返送するのが、スマートな方法です。面倒といえば面倒ですし、返送分の送料は負担することになりますが、相手への礼を尽くすことにもなりますので、角が立ちにくい方法です。

送り状(発送伝票)が手元に残りますから、何か面倒があっても返送した証拠が残ります。受け取り後、数日以内の返送が目安です。

開封してしまった場合はきれいに包装し直して、開封したお詫びの内容もお礼状に書いて返送しましょう。

「ご厚意は大変有難く存じますが、○○の事情により受け取れず誠に申し訳ございません」等、お礼・事情・お詫びを盛り込むといいでしょう

文例

謹啓 師走の候 貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
この度は、お歳暮の品を送り下さいまして、誠にありがたく存じます。
ご厚意は大変有難く存じますが、弊社では取引先様からの贈答を辞退しております。
何卒ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。
大変失礼とは存じますが、贈りいただきました品はお気持ちだけ頂き、
別便にてご返送させていただきました。
誠に勝手なことでありますが、あしからずご了承ください。

今後とも、変わらぬご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
末筆ではございますが、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
略儀ながら、お礼方々お詫び申し上げます。
謹白

取引先の場合、別途担当者に連絡し口頭やメールで伝えてもいいでしょう。総務などの部署で手配することが多いでしょうが、自社の担当者に伝えておけばいいでしょう。

親しい間柄や、取引先の担当者には口頭などで直接伝えても構いませんが、書面の方が記録として残りますし丁寧な対応となります。

個人でのやりとりの場合には、返送は余程の事情がなければ避けるのが無難です

高齢のためお歳暮・お中元をやめる/お断りしたい場合

長い間お歳暮やお中元のやり取りをしている間柄の方もいらっしゃいますね。

高齢になり、デパートなどに行きにくくなったり、施設に入ったり、経済的事情などさまざまな理由で、お歳暮やお中元のやり取りを終わりにしたいと考えた場合のおすすめの対処法です。

【おすすめの対処法】

  • 今年のお歳暮やお中元は、例年通り贈ったり受け取ったりする
  • お礼状や送り状で、今回で終わりにすることと、これまでのお礼を丁重に伝える
  • 季節の挨拶を続ける場合には、年賀状や暑中見舞いに切り替える

お歳暮やお中元の金額を落としフェードアウトするようなことはせず(経済的事情などがあれば別ですが)、終わりにするならその旨お伝えし礼儀を尽くす方がいいでしょう。

今年やり取りから終わりにしたい場合でも、一方的に(先に)断りの連絡をいれるようなことは避けましょう。

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お歳暮やお中元辞退でも受取拒否は要注意

お歳暮やお中元を受け取れないことを先方(送り主)が知らないこともあります。また、知っていても送ってくることもあります。持参であれば、その場でお断りできますが、郵送や宅配便だと受け取るか受け取らないかの二択になりますね。

なんらかの事情で受け取ることができない場合でも、「受取拒否」は避ける方が無難です。

配達の人に事情を説明したところで、そのまま送り主に伝わるわけではありません。単純に、「受取拒否」として返送されるだけです。送り主は、なぜ受取拒否なのか理由がわからず、今後のお付き合いに影響がでることもあります。

面倒でも、上述のように一度受け取り返送する方が無難です。

*****

日頃のお世話になっていることの感謝の気持ちを表した品物ですから、贈ることをやめたり、受け取ることを辞退するのも心苦しいものですね。ただ、時代も変わりつつありますので、あまり気にせずお断りして構わないでしょう。

むしろ、お歳暮や引き出物などのギフト商品がメルカリなどで大量に売られている今の社会の方が、どうかとは思います。無駄に捨てるなら売って、他の方に使っていただく方がいいのですが、感謝の気持ちはどこへやら、、、ですね。

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