御札やお守り 返納のタイミングや処分方法

神社やお寺からお受けしたお守りや御札。いつ、どこに、どうやって、返納するといいのか、わかっているようでわからないものです。

毎年近所の同じ神社や寺院で授与されるお守りや御札は、初詣などのお参りの際に返納しお焚上げしてもらいますが、旅行先でお詣りした神社で授かったり、家族や知り合いからいただいたりする、安全祈願のお守りの返納には、私も悩みました。

神社の方に伺ったことや、調べたことをまとめておきます。

お守りや御札の効力の期限

まず悩むのが、手元にあるお守りや御札（おふだ）が返納すべき時期なのかどうか、というのがあります。

効力が切れているのであれば、返納に迷いは生じませんが、効力が残っているのであれば、返納するには早すぎるかも、、と不安になります。

厳密には、お守りや御札の効力に期限はありません。

なお、長く持ち続けると穢がたまるとか、悪いものを呼び寄せるといった、脅しのようなご意見も見受けられますが、そのようなことはありませんのでご安心を。

神社本庁をはじめ多くの神社のサイトを確認しても、そのような記載は見当たりませんし、宮司さんにもそのように伺いました。

お守りや御札を返納するタイミング

お守りや御札の効力に有効期限があるわけでがありませんので、返納のタイミングにも決まりがありません。

とはいえ、返納の目処となるタイミングには次のようなものがあります：

このことは、全国の神社を総括する「神社本庁」が説明してくださっています。

一年間お祀りしたお神札は年末に神社に納め、お焚き上げをしてもらいましょう。そして新しいお神札を受けます。お守りも同様ですが、願いが叶うまで身につけても差しつかえありません。　
※ 強調 引用者

神社本庁

お守りや御札は基本的には1年で返納

効力に期限がないとはいえ、お祀りした御札や、身につけたお守りは、いただいてから１年で返納するのがよいとされています。

そもそも、御札は１年の平穏や安全などを祈願していただいたもの。お守りは、本人の代わりに厄災を引き受け、持ち主の身を守るとされるものです。

いくら効力に期限がないといっても、１年に一度は寺院や神社にお参りして、それまでの無事を感謝し、新たに御札やお守りを授かるのがよいのでしょう。

いただくタイミングがすべて同じとは限りませんので、年末や年始、お焚き上げなど、ご自身で返納しやすい時期にまとめて返納するのもおすすめです。

願いが叶ったら返納

安産祈願、合格祈願、旅の交通安全など願いが叶ったり、その日が過ぎたら返納します。

その際には、見守ってくださったお礼や、ご報告をかねて、授かった寺社へ返納、つまり見守ってくださった神様・仏様に直接ご挨拶に行くのがいいとされています。

願いが叶うまでは身につけていてもよい

神社本庁のご説明にもあるように、願いが叶うまでは身につけていたり、お祀りしていてもかまいません。

その時期まで長くなるようであれば、どこかのタイミングで改めて寺社にお詣りし、新しい御札やお守りをいただいてくるのがいいでしょう。

お守りや御札の返納方法

お守りや御札は、授与された寺社に直接返納するのがよいとされています。

遠方の場合には、郵送で返納することや、ご自身で処分することもできます。

授与された寺院や神社に持参し返納する

お守りや御札を授かった寺院や神社へお参りし、直接持参し返納するのがよいとされています。

寺社にて、健康や安全を祈願していただいているお守りや御札なのですから、1年間の感謝や心願成就のご報告や感謝は、お受けしたところに伝えるのがよい、というもっともな理由です。

ご自身で直接お受けしたものではなくても、寺社名は記載されているので、どこからいただいたものかはすぐにわかります。

年末年始などは、神社には「古神札納め所（古神札納所、古神符納所など）」、お寺には納札所などが用意されています。年間通して設置されているとも限りませんが、寺務所や社務所聞くと教えてもらえます。

授与された寺社に郵送で返納する

お受けした寺社が遠方の場合には、郵送での返納もできます。

それぞれの寺務所や社務所に問い合わせ、返納先や返納方法、封筒への記載内容等を確認しましょう。

返納の際には、お寺であれば「焼納料」、神社であれば「お焚きあげ料」を同封するとよいでしょう。

こちらも決まりごとではありませんが、感謝の気持を込めてお包みするものです。金額的には、数百円から千円程度と言われています。

近所の寺社にお納めする

近所の寺社に納めることもできます。

神社には「古神札納め所（古神札納所、古神符納所など）」、お寺には納札所などが用意されています。年間通して設置されているとも限らないので、寺務所や社務所聞くと教えてもらえます。

また、お焚き上げがある際に持参し、お焚き上げしてもらうこともできます。

お守りに付いているビニールやプラスチックなど、有毒ガスの発生につながるものは外してから持っていきます。

お寺に納めるときの注意点

同じ宗派であることが原則です。お受けしたお寺と異なるお寺でもお願いできますが、宗派が異なる場合には断られることもあります。祈祷のあり方が異なるのですから、こればかりは仕方がありません。

自宅で清めて可燃ごみで処分

お受けした寺社には返納できない、郵送での返納もできない、近所の寺社にもお納めできない、、ということもあるかと思います。その場合には、可燃ごみとして処分することもできます。

神社本庁でも、次のように紹介しています。

地域の分別にしたがって、自治体の回収に出せますが、神様の依り代となったものですので扱いは丁重に。例えば、お塩を振り清めてから紙などにくるんで出します。大きなものは、小さく切るか折るなどして出しましょう。
※ 強調 引用者

神社本庁

サイトによっては、「正しいお清め方法」などと紹介しているものもありますが、神社本庁でさえその手順を指定してはいませんのでご安心を。

返納方法や処分方法をいくつかありますが、どの方法を取るにしても最も大切なことは、１年間あるいはそれまでに見守ってくださったことに「感謝」すること。処分する際には、手順よりも、「丁寧に扱う」こと。

願いが叶わなかったとしても、そこまで見守っていただいたことに感謝の気持を込めて、手放したいものですね。