【田舎暮らしは賃貸がお得!?】地方の一戸建て賃貸物件のメリットと契約時の注意点

田舎暮らし用の住まいを探していると、賃貸物件が少ないことに気づきます。

その理由は明快。

都市部に比べ、「空き家を賃貸する」という考え方自体定着していませんし、「賃貸物件」として出したところで、借りる人は少ない、家主が物件の手入れができない/する気がない、知らない人には貸したくない、家の中を片付けるのが面倒、手間をかけて貸したところでいくらにもならない。

かなりのネガティブスパイラルですが、実際そうなのです。

目次

田舎の物件のリアル事情

田舎にある空き物件の殆どは、住む人も管理する人もいない築古の戸建で、空き家のまま放置された状態です。

そのまま貸せる代物ではありません

放置してある日用品や家財の片付け、傷んでいる壁床・水回りの修繕、屋内外の清掃、庭木の剪定や草刈りなどをしなければ、そもそもで賃貸契約を結べるような状態ではないのです。

仮に、賃貸できる条件まで整えたところで、田舎であれば家賃も格安。修繕等の費用を回収するまで時間も相当かかります。

長く住んでもらったとしても、さらなる修繕が必要となることも容易に予測されるため、割が合わないのです。

ですから、そのままの状態、いわゆる「現況渡し」での格安売却物件が多いのです。安いとしても、費用をかけずに手放したいのです。

現況渡し/現状渡しとは?
現況渡し/現状渡しとは、物件を現在の状況のまま買主に引き渡すことです。

引き渡し日以降にも動産が残置されている場合、売主は当該残置物の所有権を放棄したものとし、買主が廃棄や第三者への譲渡等を行ったとしても一切の異議申し立てができません。つまり、残置物の処分等に費用がかかる場合でも、貸主の負担となります。

処分にあたり必要な書類の用意等があれば、売主が協力します。また、物件によっては、残置物の撤去等に関しては、売主との相談も可能(売主で処分等)です。

現状有姿(げんじょうゆうし)渡しとは?
現状有姿渡しとは、取引物件を、リフォームや補修、修繕、解体などせずに今の状態のまま買主に引き渡すことです。

ただし、家具、家電やゴミなどの残置物は、売主が撤去又は処分して空の状態での引き渡しが基本です。

現況渡しや現状有姿渡しの場合、残置物の処分や瑕疵担保責任等に関しては、契約前に必ずよく確認してください。

近年は、インターネットで多くの情報を集められることや、田舎暮らし・地方移住、田舎や古民家での不動産投資もあり、激安物件といっても価格は上がってきていますし、エリアにもよりますが賃貸物件も増えつつあります。

地方や田舎の一戸建て賃貸物件のメリット

地方に移住して田舎暮らしをするとしても、家を購入するのは少々ハードルが高いと感じるかもしれません。

でも、都市部に家を建てたり、新築物件や中古物件を購入するのと比べれば、田舎で売りに出されている築古の古民家は驚くほど格安です。数千万単位での差があります。

リフォームや大掛かりなリノベーションの費用をかけても、広々とした庭付き一戸建てが格安で取得できることになりますから、かなりお買い得です。

かなりお買い得ではありますが、購入するとなると、ある程度のまとまった金額が必要にはなります。

0円物件、100均一物件などの、激安物件もありますが、住めるようにするにはリフォーム費用がかかります。当然買主負担です。

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そして、田舎物件の殆どは担保価値が無いので、住宅ローンを組む事が難しいのも現実です。

ですから、自己資金が無い、まとまった資金を使いたくないという方は、賃貸物件という選択肢がオススメです。

賃貸であれば、初期費用を抑えられますし、移住後の生活資金に余裕が持てるというメリットがあります。

加えて、所有するわけではありませんので、期間限定で住むことも可能です。いろんな地域に住んでみたり、将来は都市部に戻る予定がある、試しに住んでみたい、その地での生活に不安がある、、というような場合にも、賃貸の方がいいでしょう。

田舎暮らしで家を買う場合と家を借りる場合の比較

「田舎暮らしが継続できるか心配」「物件購入費用が足りない…」など、田舎暮らしに興味はあっても、なかなか踏み出せないという人にとって、賃貸は魅力があります。

購入と賃貸の違いを、ざっくり整理しておきます。

田舎暮らしで家を買う(売買物件の諸条件)

スクロールできます
初期費用・物件購入にまとまった資金が必要
(物件代金+リフォーム費用+仲介費用+引っ越し費用)
ランニングコスト・固定資産税が必要
リフォーム・自分の好きなようにリフォーム可能 
・店舗やオフィス、ゲストハウスなど事業用にリノベーションも可能
将来性・売却または賃貸可能
・現在は格安物価が数多く流通しているので安価で取得・リフォームし、数年居住した後、更に需要が高まっているタイミングで高く売却または賃貸出来る可能性がある
備考・ある程度予算があるなら思う存分自由の効く売却物件を購入すべき
・長期的に住む場合も購入の方がコストパフォーマンスは良い
・古民家カフェやゲストハウスなど事業用にリノベーションする計画があれば融資(住宅ローン)も可能
・資産が残る分賃貸より相対的に得になるが、立地上売るにも売れない懸念も

田舎暮らしで家を借りる(賃貸物件の諸条件)

スクロールできます
初期費用・前家賃+敷金+仲介費用+引っ越し費用
ランニングコスト・毎月の賃料が必要
リフォーム・リフォーム等は大家さんの承諾が必要
将来性・スムーズに退去が可能
・再移住など期間限定でスローライフを楽しむことも可能
備考・賃貸なら初めての田舎暮らしを気軽に始められる

地方の一戸建て賃貸物件の契約時の注意点

田舎の格安の賃貸物件の場合、貸借料が格安、リフォーム自由ということもあります。ただし、引越し前に自己負担での清掃や修繕がついてきたりもします。

それでも、田舎暮らしやDIYをしながら、持ち家と同じ感覚で暮らすこともできます。

自由度は極めて高いのですが、どこまでが家主負担で、どこからが借主の自由なのかは、契約書で明確にしておく必要があります。

また、退去時にトラブルにならないよう、解約時の原状回復が不要であること、費用負担の問題なども明確にしておく必要があります。

賃貸物件に限らずですが、不動産取引は契約(書)が大事です。必ず熟読し、ヌケモレないように細心の注意を払ってください。

賃貸契約書は、不動産仲介業者に用意してもらえますが、不動産屋を介さずに家主と直接契約する場合には、専門家に依頼して作成してもらうことをオススメします。

どんなに安価な契約でも、書面で契約を交わしてください。めんどくさい、わからないなどの理由で、口頭での確認などは、絶対に避けるべきです。

不動産関係にツテがないような場合には、無料で適任の専門家を紹介してもらえるサービスもあります。

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田舎暮らしも賃貸なら始めるのも止めるのも手軽気軽

冒頭にも記しましたが、地方~田舎の賃貸物件は数が少ないです。

でも、もし気に入った賃貸物件が見つからなくても、諦めないでください。

売却物件でも交渉次第で賃貸に出来るケースもあります。家賃や賃貸契約期間など条件面で折り合いがつけば、賃貸契約可能なこともあります。

田舎や古民家の不動産投資や、格安物件の知名度の向上から、エリアによっては物件価格も上がってきています。ただ、2024年4月から相続登記が義務化されたこともあり、新たな物件も出回っていますし、それは今後も続くでしょう。

地方の過疎化、高齢化もあり、今多くの地方自治体では、移住者用の住宅取得支援制度を設けています。

購入資金やリフォーム資金はもちろん、家賃補助や引っ越し費用を補助してくれる地域もあります。自治体によって、支援内容や条件が異なりますので、自治体のホームページや窓口で確認しておきましょう。

施工前等の事前申請が必要なこともありますので、必ず契約前にご確認ください。

尚、賃貸や購入に限らず、古民家カフェやゲストハウスなど、事業用にリノベーションする計画があれば融資も可能です。

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