ペットのお悔やみ〜香典やお供えへのお礼やお返し、のし紙/掛け紙、タイミングや時期はいつ、四十九日以降?
ペットロスが社会問題になるほど、愛犬や愛猫などのペットを家族の一員と強く感じる人が増えています。ペットが亡くなると、人間同様にお葬式を営む方も珍しくはありません。その際に、友人知人などから、亡くなったペットにお悔やみや香典をいただくこともあります。
そのお礼やお返し、掛け紙(のし紙)、タイミング、金額などの基本的な考え方をまとめておきます。
ペットのお悔やみへのお礼やお返しは?
ペットの葬儀の際や、後日何かの折に、飼い主の知人などからお悔やみの香典やお供え、お花をいただくこともありますが、お返しなどの基本的な考え方です。
香典やお供え、お花へのお礼やお返しは必要?
人間であれば、四十九日法要後などのタイミングで、いただいた金額の3分の1〜半額程度のお返しを贈るのが一般的ですが、ペットの場合社会一般的なルールや考え方はありません。
人間とは異なりますので、お供えなどにいただく金品の額がさほど大きなものではないことが多いでしょう。金額によって判断することはいいことではありませんが、3分の1〜半額のお返しと考えるのではなく、口頭や手紙、メールなどでお礼を伝えるだけでもいいでしょう。
飼い主の悲しみに寄り添ってくださった相手への感謝の気持ちを、なんらかの形で伝えることは大切です。
お礼やお返しの時期は?
人間の場合には、葬儀などの当日や四十九日法要後(忌明け)に、香典返しを贈ることが多いです。
ご自身が、ペットの四十九日法要を営むのであれば、いわゆる忌明け後に贈っても構いませんが、2週間〜1ヶ月程度経ち気持ちが落ち着いてきたら、その時に贈ってもいいでしょう。
いずれにしても、決まり事や社会一般的な考え方、慣習はありませんので、飼い主の悲しみの深さによるのだと思います。
お返しはどのくらい?
上述の通り、ペットへのお悔やみにはお返しをする慣習があるわけではありませんし、いただいた金品の金額によっては、お礼の気持ちを伝えるだけでも十分でしょう。
そうはいっても、いただいたままであることが気になるのであれば、人間同様3分の1〜半額程度のお返しをすることで、飼い主自身も気持ちの整理がつくかと思います。
ペットの香典返しにのし(掛け紙)・表書き・水引は?
お供えや香典にお返しをするのであれば、掛け紙(のし紙)をかけた方がいいでしょう。
香典返しの表書きは?
お返しするものにもよりますが、掛け紙(のし紙)をかける場合には、表書きは「志」です。
「志(こころざし)」であれば、宗教を問いませんし、「気持ち」という意味が込められます。心ばかりのお返しという意味での贈り物になります。
いただいた金品の金額や、お返しする品物の金額によっては、仰々しくなる可能性もありますので、その場合に、短冊のしやシールタイプのものがおすすめです。もしくは、表書きなしの無地でもいいでしょう。
香典返しの水引は?
弔事ですから、黒白の結び切りやあわじ結びを使います。お返しの金額にもよりますが、印刷のもので十分でしょう。
ペットのお悔やみへのオススメのお返しは?
弔事ですから、人間同様「消え物」であれば無難でしょう。
贈る相手もペットを飼っているのであれば、ペットの好物を選んでもいいでしょう。
相手がペットを飼っていない場合や、相手のペットの好物がわからないような場合には、お菓子などがいいでしょう。
他にも、1,000円程度で用意できるタオルなどのプチギフトでれば、相手に対しても、お返しをいただく相手側も、気遣いせずに済みます。
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愛犬や愛猫などのペットへのお悔やみをいただく場合には、人間界の香典よりもずっと飼い主(遺族)の悲しみに寄り添っていただいていることが多いです。そうでなければ、動物相手にお悔やみを贈ることなんて、思いつきもしないでしょう。
ですから、慣習に則り忌明け後に半返しなど気負わずに、相手の気持ちに感謝しそのまま受け取ってもいいのではないでしょうか。お返しの品を用意することで、自分の気持ち的には負担が解消されるかもしれませんが、なによりも気持ちに寄り添ってくださった相手への感謝の気持ちが大切です。
それまでペットを可愛がってくれた、仲良くしてくれたお礼も含めて、心をこめた言葉を伝えることが何よりかと思います。