お盆に海に入っちゃダメは本当?ダメと言われる5つの理由、プールや川遊び、危険性と注意点

「お盆に海に入ってはいけない」との言い伝えについて、その理由や他の水遊びについてまとめておきます。

私が子供の頃には、親や祖父母にうるさく言われていたものです。
地域差もあるでしょうが、気にしない方も増えているようです。
せっかくの楽しい夏です。事故など起きないように十分すぎるほどに気をつけて楽しんでくださいね。

目次

お盆に海に入ってはダメと言われる5つの理由

まだまだ暑い夏ですが、お盆に海に入っていけないと言われるにはちゃんとした理由があるのです。

お盆期間には海に入らない5つの理由

クラゲが大量発生する時期だから

クラゲは、春から秋にかけて発生するので、お盆時期限定で発生するわけではありません。ただ、

  • 海水温が上昇する夏場に活発になる
  • クラゲが成長して大きくなっている
  • 台風の後には海面に上がってくる
  • 地域差があるが、8月中旬以降に被害が増える傾向

上記のような理由から、お盆の頃に海岸付近でクラゲが目につくようになったり、被害が急増するのです。中には強い毒を持つクラゲもいるので、注意が必要です。

台風が来る時期だから

例年、お盆あたりから大きな台風が本州を直撃するようになります。

台風が近づくと、海も荒れてきますので危険が増します

大きな波が発生して危険だから

お盆の時期は、土用波(どようなみ)という高波が発生しやすい時期でもあります。

土用波は、夏の土用の時期に発生する大きな波のこと。晴れていても突然打ち寄せてくることがあります。遠くの海で、台風などでできた小さな波が徐々に大きくなり、海岸に到達するころには大きくて高い波になっているのです。

太平洋側では、海水浴だけではなく、釣りや海岸付近で遊ぶ時にも注意が必要です。

高台や船で釣りを楽しんでいても、急な高波に襲われて水難事故に遭う危険性もあります。
また、高波は引く力も強いので、砂浜で遊んでいるときに高波に襲われると引き込まれ、まさに海にさらわれる危険性もあります。

海水浴でなくても、海に近づく時には十分に注意が必要です。

離岸流が発生するから

お盆の時期は、突然足が持ってかれるように沖へ流される離岸流も発生し、とても危険です。

離岸流とは:
岸から沖へ向かって流れる海水の流れのことで、その流速は毎秒2mに達する場合もあります

海上保安庁海洋情報部

海上保安庁海洋情報部によると、毎秒2mはオリンピックの水泳、自由形金メダリストが泳ぐ早さとほぼ同じ、とのこと。かなり早い流れで引っ張られます。

これも、台風の影響を受けて発生するようです。

離岸流が発生していても、海は穏やかに見えることもあるようで、素人目には判断が難しいとのこと。

万が一、離岸流で足を取られて流されてしまった時は:

離岸流に流されたら
  • 流れに逆らって泳がない
  • 岸と平行に泳ぐ
  • 沖向きの流れから抜け出せたら、岸に向かって泳ぐ

離岸流は、沖合に引く力は強いですが、その範囲は狭いため、それを抜けると沖にながされなくなるとのこと。

なにはともあれ、離岸流に巻き込まれないのが一番なのですから、くれぐれも気をつけましょう。

風習や言い伝えから

お盆の海はご先祖様の霊がやってくるので危険とか、地獄から帰ってきた霊に足を引っ張られるから危険とか、昔からの言い伝えもあります。

迷信といえば、それまでですが、高波や離岸流などで急に海にさらわれることを体験した昔の人たちが、子ども達を守るためにそのように教え伝えてきたのでしょうね。

お盆に川やプールに入るのもダメなのか

では、お盆の時期の川やプールでも水遊びはどうなのでしょうか。

川は増水に注意

お盆期間限定ではありませんが、川では台風や大雨による増水に注意する必要があります。

今、遊んでいる場所では雨が降っていない、水流も穏やかだとしても、上流の方で大雨で降っている(降っていた)可能性もあります。上流から、遊んでいる場所へ流れてくるまで、タイムラグがあるので油断禁物です。

近年は、ゲリラ豪雨ゲリラ雷雨線状降水帯も日本全国で多発しています。

短時間のうちに、水量や水の流れが変わることもありますので、足元だけでなく、天気予報や雨雲にも気を付ける必要がありますね。

また、水草の発生で足を取られやすくなる時期ですし、川の水温は思った以上に冷たいものです。

水難事故のリスクが高い箇所も多々ありますので、浅瀬で気をつけて遊ぶか、もしくは避けた方が良さそうですね。

プールも意外と危険

海や川のような自然災害がない分、安全性が高いのがプール。それでも普段以上の注意が必要です。

お盆や夏休みでそもそもで普段以上に混雑しています。台風などの天気の影響もあり、子ども達が水遊びを楽しめる場所も限られてくるので、プールには人が集まりやすくなります。

混雑するとプールの監視員の目も届きにくくなりますし、些細なことで事故が起こったり、トラブルに巻き込まれたりと、水難事故のリスクが高まります。

プールによっては、混雑しすぎないように入場制限をしているところもあります。混雑しすぎないプールを選ぶのが良さそうです。

おうちプールなら熱中症に注意

最近は、家の庭やベランダでも楽しめる家庭用プールの種類も増えています。

暦の上では立秋を迎えたとはいえ、お盆の頃は日差しも強く、気温も高いです。

水に入っていると気が付きにくいのですが、熱中症になる危険性もあるので、注意が必要です。

お盆に海や川、プールなどで安全に遊ぶ方法や注意点

危険性はあっても、暑い日や天気がいいと水辺に行く機会もあることでしょう。基本的な注意事項を再確認しておきましょう。

  • 準備運動をする
  • 深いところには行かない
  • 子供からは目を離さない

準備運動をする

海や川、プールなどで水遊ぶをする前には必ず準備運動をしましょう。

外気温が高いと体も温まっていて平気な気がしますが、水の中は意外と温度は低く寒く感じるものです。

急に寒いところに入ると、筋肉も硬直して足をつったり、心臓への負担も考えられます。

海などに入った時の体への負担にならないように、肩や足のストレッチなどの軽い準備運動をしてから入水しましょう。

深いところには行かない

海や川では急に深くなっている箇所もあります。大きな波などが来たり、流れが早くなったりした場合、足がつかないと溺れてしまうこともあります。

深いとわかっていれば避けようもあるのですが、気が付かなかったり、わかっていても遊んでいるうちに深いとこに行ってしまうこともあるので、油断大敵です。

プールでは、急に深くなるようなことはありませんが、遊んでいるうちに足がつかないような深い方へ行ってしまうこともあります。

泳ぎが得意でない場合にはなおさらですが、泳ぎが得意でも混雑時には深いプールもなるべく避けることをおすすめします。また、泳ぎが得意でも、混雑時には浮き具など使用すると安心です。

子供からは目を離さない

お盆の時期に限らずですが、海や川、プールに行く時には、絶対に子どもからは目を離さないようにしましょう。

基本中の基本ですが、スマホなどをいじっていると、目を離しがちになります。

気温が上がってくると、毎年痛ましい水難事故が発生します。
避けられない事故もありますが、避けられる事故もあります。
いつでも危険が潜んでいると意識して、楽しい夏をお過ごしください。

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