喪中はがきで初めて友人知人の近親者に不幸があったことを知った際の対応や、お悔やみ状を送る場合の文例、相手に配慮あるお供えの贈り方等の考え方をまとめておきます。
喪中はがきへの返信は必要?お詫びや寒中見舞いの文例
喪中はがきは、必ずしも返信が必要なものではありませんので、受け取ったタイミングや相手との関係性などで、臨機応変に対応します。
- 喪中であることを知っていた(お葬式に参列したなど)
- 喪中であることを始めて知った
- 喪中であることを知らずに年賀状を投函した
喪中であることを知っていた場合
故人のお葬式に参列したなど、すでに相手方が喪中であることを知っている場合には、喪中はがきに対して返信などは必要ありません。
毎年年賀状をだしている間柄であれば、年賀状は控え、年明けに寒中見舞いはがきなどでご挨拶するといいでしょう。寒中見舞いは、1月中旬(松の内明け)から1月下旬(立春前まで)に送ります。
寒中見舞い申し上げます。
ご服喪中と存じ、年頭のご挨拶を失礼させていただきました。
昨年は大変お世話になりありがとうございました。
○○様には穏やかで暖かい新春を迎えられますよう心よりお祈り申し上げます。
寒さが一段と厳しくなります折柄、何卒お体を大切にお過ごしくださいませ。
令和○○年1月
喪中はがきで喪中であることを知った場合の返信
喪中はがきで、先方に不幸があったことを知った場合には、年内であれば「喪中見舞い(もちゅうみまい)」、年明けに返信するのであれば「寒中見舞い」にてお悔やみをお伝えすることもできます。
喪中見舞いとは?
「喪中見舞い」は比較的新しい風習ですが、服喪中の方へお悔やみの気持ちや、不幸を知らずにお悔やみが遅れたことへのお詫びを伝えたり、お供え物や香典を送ることを意味します。送る時期に決まりがないので、喪中見舞いが11月など早めに届いた場合には、年内に送ることができます。
先方に不幸があったことを知った際に送る、お悔やみと同じことです。
【喪中見舞いと寒中見舞いの違いは?】
- 喪中見舞い
:時期を問わず送ることができる
:お悔やみと同じ - 寒中見舞い
:松の内が明け、立春前までに送る
:基本的には季節の挨拶
喪中見舞いを送るタイミングや時期は?
喪中見舞いを贈る場合は、喪中ハガキを受け取ったら早めに対応します。決まりごとではありませんが、不幸があったことを知ってから、お悔やみをお伝えするまで、時間をかける理由はありません。
この度はご挨拶状をいただき誠にありがとうございます。
おはがきをいただくまで○○様のご逝去を知らず、
ご親族の皆様並びにご家族の皆様にもお悔やみのご挨拶が遅れましたこと
お詫び申し上げます。
○○様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
服喪中と存じ、年頭のご挨拶は控えさせていただきますが、
どうぞおだやかな新年を迎えられますよう、心からお祈り申し上げます。
令和○○年○月
【喪中はがきが12月中旬以降に届いたら?】
喪中はがきを受け取ったのが12月中旬以降などであれば、慌ただしくなりますので、年が明けてから寒中見舞いにてご連絡する方が双方にとってよさそうです
喪中であることを知らずに年賀状を投函した場合
年賀状の投函後に喪中はがきを受け取るとすれば、12月15日以降のことです。不可抗力ですので責められるものではありません。あまり気にしない方がいいでしょう。
ただ、知らなかったとは言え、お悔やみが遅れたことへのお詫びを加えて、寒中見舞いなどでご連絡するといいでしょう。
年内に間に合うようであれば、年内に「喪中見舞い」をお送りしてもいいでしょうし、タイミング的に難しい場合には、年明けの寒中見舞いの方がいいでしょう。
このたび年賀欠礼のお知らせをいただき、大変驚いております。
○○様ご逝去のこと存じ上げなかったとはいえ
年始のご挨拶を差し上げてしまい大変失礼いたしました。
遅ればせながら、○○様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
さぞお寂しい年の瀬をお過ごしのことと存じますが、
どうぞおだやかな新年を迎えられますよう、心からお祈り申し上げます。
令和○○年○月
寒中お見舞い申し上げます。
○○様ご逝去のこと、存じ上げなかったとはいえ、新年のご挨拶を申し上げ失礼いたしました。
遅ればせながら、謹んで哀悼の意を表します。
寒い日が続きますが、何卒お身体を大切にお過ごしくださいませ。
令和○○年○月
なお、「喪中はがきを受け取ったけど間違えて年賀状を投函してしまった」という場合でも同様です。
喪中はがき受け取った場合のお供えの贈り方は?
喪中はがきを受け取った場合、親しい関係の場合はお悔やみ状だけでなく香典やお供えを贈りたいものです。
喪中はがきをいただく時点では、葬儀は終わっていますし、あまり高額なお供え物や香典を送ると相手方に気遣いをさせてしまうこともあります。お返し不要な程度にするといいでしょう。
なお、香典の表書きは、四十九日までは「御霊前」、その後は「御仏前」が基本ですが、宗派や宗教がわからない場合には「御香典」「御香奠」であれば、間違いありません。
お供えは、かけ紙の表書きは「御供」です。
Amazonなどでは、お悔やみの挨拶文入りの微煙タイプのお線香も人気です。相手に気遣いをさせる程の価格帯でもありませんし、煙が少なめで、程よい量です。掛け紙(のし紙)付きなので、手配も簡単です。
ご自身のメッセージをを添えるなら ↓
※「御供」の掛け紙(のし紙)付き、名入れなし
他にも、日持ちするお菓子や、フラワーアレンジメントなどに一言添えたお悔やみを送ってもいいでしょう。
このたび年賀欠礼のお知らせをいただき、大変驚いております。
○○様ご逝去のことを少しも存ぜず、お悔やみも申しあげず失礼いたしました。
遅ればせながら、謹んでご冥福をお祈り申しあげます。
心ばかりのものですが、○○(お供え品)をお送りいたしました。
御仏前にお供えいただければ幸いです。
ご家族様にはさぞお力落としのことと拝察いたしますが、
どうぞおだやかな新春を迎えられますよう、心からお祈り申し上げます。
令和○○年○月
喪中はがきは、「相手が新年の挨拶を欠礼する」ことを知らせるためのものであり、返事を期待しているものでも、年賀状を送らないで欲しいというものでもありません。
そうは言っても、相手の身内に不幸があったことを知ったのであれば、お悔やみの言葉はかけたいと思うでしょう。
喪中はがきを受け取るタイミングは、11月や12月です。年末の慌ただしさの前であれば、早々にお悔やみを送る方がいいでしょう。12月下旬などの、慌ただしい時期に届いた場合には、年が明けてから寒中見舞いとして送る方がいいでしょう。