階段基本マナー〜上下・手すり側の位置関係、右側通行/左側通行どっち、すれ違い時に気をつけたいこと、ビジネスマナー

公共の場での階段マナー。

なんとなくわかっているようで、よくわからないものです。自分はもちろん、周りの人の安全のためにも、基本的な考え方をまとめておきます。

目次

階段で優先される基本マナー

まずは、階段で優先される基本的なことを抑えておきましょう。

階段での基本マナー 上下 手すり側 男性女性 上司 お客様 目上の人との位置関係

お客様/目上の方/女性は階段の上側

ビジネスシーンはもちろん、プライベートでもお客様や目上の方と一緒に階段を上り下りするときは、お客様/目上の方が上、自分が下と覚えておきましょう。

階段の基本マナー

上る時:お客様/目上の方が先、自分が後
下る時:自分が先、お客様/目上の方が後

上る時は自分が後ろですから、お客様や目上の方のペースに合わせられますが、下りの際には自分が先です。後ろから下りてくる方ののペースに合わせるように、配慮が必要です。

なお、プライベートの場合は、男性が下側/女性が上側に来るのが一般的です。

上りは女性が先、下りは男性が先

男女平等と言われる時代とはいえ、覚えておいて損はありません。

横並びになる時には目上の方や必要な方を手すり側に

階段幅にもよりますが、横並びになる場合には、お客様/目上の方/必要な方を手すり側にするのが基本です。

例えば、お子さん連れの方、荷物を持っている方、足腰の弱い方などが手すり側です。

立場的なことよりも安全面が最優先。

急いでいる人には譲る

階段に限らずですが、急いでいる人がいる場合には先に譲りましょう

階段の場合は、踊り場で立ち止まり「お先にどうぞ」と一声かけるだけです。無理に、急いでいる人のペースに合わせる必要はありません。

その際には、荷物などが相手にぶつからないよう、ぶつけられないよう、スペースを確保すると自分も安全です。

後ろから追われると、気が急いてしまいますが、スペースがあるところでさっさと譲った方が安全。階段では、とにかく安全が最優先です。

階段では走らない

公共の場の階段では、走らないが基本です。

本人も危ないのですが、駆け上がる駆け降りる際に周りの人にぶつかるようなことがあれば、相手にケガをさせる/自分がケガをするなどの、事故につながりかねません。

周りに誰もいないのであれば、駆け上がる駆け降りるのは本人の自由ですが、誰かいる場合には十分な(絶対にぶつからない、触れない)スペースがなければ走るのは避けるべきでしょう。

階段は右側通行?左側通行?

日本では、一般に歩行者は右側通行とされていますが、階段ではどうでしょうか。

実はコレ、特に決まりはありません

地域性もありますし、なにより階段の構造でも異なります。そのため、右側通行か左側通行かなど厳密にルール化するのではなく、臨機応変に対応するしかありません。

駅の階段など、一度に多くの人が利用する階段では、上り下りの方向が指示されていることもあります。

手すり側/壁側は、手すりが必要な人、大きな荷物を持っている人など、ペースがゆっくりの人が多く利用されます。幅の広い階段であれば中央部、あるいは人の流れの早い場所を利用する方が、早く移動しやすくなります。

らせん階段は上りが内側、下りが外側が基本

車の場合、細い山道などでは「上り優先」ですが、階段では「下り優先」です。理由は簡単、下りる方が危ないから。

同じ理由で、らせん階段では上りが内側、下りが外側が基本です。

らせん階段は、内側の方が階段の踏み板の幅が狭く、外側の方が広くなります。踏み板の幅が狭いと踏み外しやすくなりより危険です。そのため、幅の広い外側が下りが基本とされています。

階段でのすれ違いマナー

階段ですれ違うときにも、配慮が必要です。体や荷物がぶつかると事故になりかねませんので、十分に注意しましょう。

相手側も同じように考えてくれているとは限りません。
怪しいな、、と思ったら、どちらが優先かよりも、自分が引いて相手に譲る方が安全で安心です。

人の流れに沿って歩く

階段に限らず、人の通行には右側・左側が定まっていません。

小学校では「廊下は右側通行」と教わりますが、実生活ではそうとも限らないのです。実際に駅の階段では、左側通行の矢印が書いてあったりします。

施設や地域にもよりますので、人の流れに沿って歩くのが間違いありません。

他の人が左側を歩いているのに、「人間は右側通行だ!」と流れに逆行すると、ケガや事故につながる可能性もありますし、言い方は悪いですが邪魔で面倒な人でしかありません…

階段が狭い時には立ち止まって相手に譲る

階段が狭い時には、立ち止まって相手に譲りましょう

上り優先、下り優先などではなく、自分の安全最優先です。

短い階段であれば、先に階段を利用した人を優先し、すれ違ってから自分が階段を利用する、踊り場があれば踊り場ですれ違えるように立ち止まって譲るなど。

言われればさもないことですが、気忙しい時代に生きているとついつい急いでしまいます。
ただ、階段はぶつかったりすると本当に危険です。ほんの数秒、数十秒の違いですから、休憩だと思って自分が立ち止まって譲る方が賢明です。

階段が広い時には端による

駅の階段など幅がある場合には、相手が通りやすいように少し端によると安全です。

混雑時や狭い・暗いなどの環境では、相手が持っているものが見えにくいこともあります。大きな荷物もですが、相手が杖を使っている場合には、本当に注意が必要です。

階段の事故は自分が損をするだけ

階段では、どちらが優先か、右側通行か左側通行か、などを考えるよりも、安全優先です。

なんだかな、、など不満に思ったとしても、さっさと譲って相手を先に通し、自分は自分のペースで進む方がよほど安全で気が楽です。

特に、最近はスマホを見ながら歩く人も多いため、相手に期待するよりも自分で危険を回避する方が間違いありません

ぶつかってケガをしても、相手が日常生活賠償などの保険に入っているとは限りません。最悪、泣き寝入りとなり、自分だけが痛い目に遭うことになります。マナーがどうこうよりも、自分の身を守るためにも譲る方がいいでしょう。

また大きな荷物を持っている場合には、荷物を自分の方にできるだけ引き寄せるようにするのも、事故やケガを防ぐための基本です。

よかったらシェアしてね!
目次