アルゼンチンは、サッカーやタンゴ、ワインの産地として有名ですが、私の中で旅したい、長期滞在したい、移住したい、海外の街の筆頭株です。
そんなアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスの魅力をまとめておきます。
“南米のパリ”アルゼンチン「ブエノスアイレス」の基礎知識
アルゼンチンは日本の真裏。日本から遠いのが難点ですが、とても魅力的な国です。
アルゼンチンは、イタリア、スペイン、ドイツなど、ヨーロッパを中心に、中東やアジア、日本からも多くの移民を受け入れてきました。歴史も習慣も違う様々人たちと一緒に暮らしていきたので、人種や個性にとても寛容です。
その首都、ブエノスアイレスは、南米で最も治安が良く、多くの人種や民族が共に暮らす、とても自由で居心地の良い街です。
ブエノスアイレス(Buenos Aires)とは「良い風」の意味。見た目も、タトゥーのある銀行員やモヒカンの公務員がいるくらい自由。いつも自然体で型どおりの常識を押し付けない、そんな居心地が良い風が流れている街です。
アルゼンチンと日本との関係
“日本から一番遠い親日国家”と言われていて、日本にはとても友好的です。
19世紀以降に多くの日本人がアルゼンチンへ移住し、現在も多くの日系人と在留邦人が暮らしています。
第2次世界大戦中は絶対中立を宣言し日本への攻撃に加担せず、日系人の財産没収や強制収容所送りなどの弾圧をしなかった唯一の国です。
戦後には日本に多くの救援物資も送ってくれました。
現在もブエノスアイレスには日系人が経営する日本食材店があり、品数も手に入らない食材はないくらい豊富です。
日本食だけでなく、日本文化に興味を持つアルゼンチン人も多く、日本語、生け花、書道、各種武道など、たくさんの日本流を習う教室や道場があります。
日本のお祭りや盆踊りなども開催され、とても人気です。
アルゼンチンの暮らしの水準
アルゼンチンのGDPは世界第24位(名目GDP USドル換算,2023年)で、中南米ではブラジル(9位)、メキシコ(12位)に次いで第3位ですが、生活水準は日本(4位)と同レベル。
何でも揃うし、食料自給率も高く、飲料水など天然資源が豊富で、災害も紛争もなく、暮らしやすい条件が揃っている国です。
“教育と医療は国民の権利”という思想に基づき、公立学校は小中高共に無料です。
大学も国立なら無料で無試験、誰でも入学できるように門戸が開かれていますが、学習レベルはとても高く、卒業できるのは20〜30%だそうです。
アルゼンチンの公共医療機関のレベルの高さは有名で、近隣諸国からも多くの難病患者が訪れます。
また、失業者や不法移民、旅行者までも無料で受診できる公共医療サービスがあります。患者数が多いため待ち時間は相当長いようです。
アルゼンチンで気になるのはインフレと物価です。
国産の食材などは日本よりも安いですが、輸入品は高く、外食もデフレ下で先進国の中では驚異的に安い日本と比べると高く感じます。
また、アルゼンチンは世界の中でも際立ってインフレ率が高く、物価は日常的に上がります。
ですから、生活費は外貨建てで用意しておくのがおすすめだそうです。
ブエノスアイレスでの生活費
数年前まで、ブエノスアイレスの生活費は、東京の1/4 〜1/3 程度、3〜5万円程度とも言われていましたが、現在では10万円程度みておくと良さそうです。
最近では少し落ち着きを見せているようですが、アルゼンチンのインフレに加え、最近では円安もあるので、もう少し上乗せして考える方が安全です。
家電、車、そして海外のブランドアパレルや化粧品などの輸入品は、関税が高いので、富裕層のアルゼンチン人達は隣国チリで爆買いするのがブームになっています。輸入品に関しては、チリのほうが圧倒的に安いからです。
アルゼンチンには長期滞在しやすい
アルゼンチンは、観光ビザを簡単に延長できるので、長期滞在にも向いています。
- 観光であれば90日間ビザなしで滞在可
- 移民局で手続きをすれば1回のみ90日間の延長可
- 再入国で更に90日間のビザが取得可
つまり、観光目的で合計180日の長期滞在が可能なのです。再入国も容易です。
ブエノスアイレスから船でラプラタ川を渡って1時間の場所にある、ウルグアイのコロニア・デル・サクラメントという町で観光した後、アルゼンチンに再入国するのが定番だそうです。
北米やヨーロッパを中心に世界各地からやってくる旅行者の多くは、ブエノスアイレスに魅了され、この制度を利用して長期滞在していると言われています。
観光ビザの他にも、一時滞在ビザ、投資家ビザ、シルバー移住ビザ(リタイアメントビザ)などがあります。
永住ビザも、一時滞在ビザで3年以上アルゼンチンにいれば申請できるなど、他国と比べてハードルが低いです。
アルゼンチンは何語?
アルゼンチンの公用語は、ほとんどの南米諸国と同様にスペイン語です。
観光客が多いホテルや空港では英語が通じますが、市内ではほとんど通じません。
スペイン語を母国語とする人は、英語、中国語、ヒンディー語に次いで世界で4番目に多く、約20カ国で使われていますので、覚えて損はありません。
日本語と同じ5つの母音を持つスペイン語は英語に比べて発音も簡単で、習得しやすいそうです。
スペインのスペイン語と、南米のスペイン語とでは、表現やアクセントが少し異なり、さらには、南米の中でも各国で訛りや単語が異なりますが、南米のスペイン語の中でもアルゼンチンのスペイン語は、日本人の発音ととても似ているので聞き取りやすいと言われています。
アルゼンチンでの楽しみは、肉とワイン。
日本でも有名なアルゼンチンワインですが、現地では1本400円ほどで美味しいフルボトルが買えます。
また世界的に定評のあるアルゼンチン牛は、脂身の少ない赤身肉。炭火でじっくり焼くと絶品。野菜に果物そして海産物も豊富で、食いしん坊には格好の国です。
食後の甘いデザートも定番で、よく食べ、よく飲むのがアルゼンチン流です、
長期滞在向き物件も豊富!
“南米のパリ”と称されるコロニアル調の美しい街並み、お洒落なカフェテリアや雑貨屋、蚤の市のアンティーク、斬新なデザインのショップ、そして熱い戦いが観られるサッカースタジアムと、魅力いっぱいの首都ブエノスアイデスには、外国人滞在者用に家具付きの物件も多く、長期滞在や移住するには最適です。
ちなみに、ワンルームマンションで月650ドル、1ベッドルームで月850ドル程度です。
料金には光熱費、インターネット代、週1回のシーツ交換などが含まれ、食器や調理器具なども揃っていて便利です。
airbnb(https://www.airbnb.jp/buenos-aires-argentina/stays/monthly)
airbnbには、ブエノスアイレスだけでも1,000件以上の登録があります。予算や、必要な設備、場所などのフィルターをかけていけば、希望にあった部屋を探すことができます。
首都ブエノス・アイレス以外でも、アルゼンチンには魅力的な場所が沢山有ります。
- 歴史の深いアルゼンチン第2の都市コルドバ
- パラナ川の流れる芸術の街ロサリオ
- ワインの産地メンドーサ
- 南米のスイスと呼ばれる湖の街バリローチェ
- 広大な自然に抱かれたパタゴニア
ブエノスアイレスだけでなく、アルゼンチンの各地を移動しながら暮らすように旅することもできますね。
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日本からはかなり遠いですが、それにも負けないくらい魅力的なアルゼンチン。美しく、美味しく、安いなんて、人生を楽しむためにあるような場所です。
海外移住や長期滞在のの参考になる「nomadlist.com」(https://nomadlist.com/buenos-aires)でも、ブエノスアイレスがノマド生活に適するかを様々な指標確認できます。指標は日々更新されていますがブエノスアイレスはいつも上位にいますよ。