田舎暮らしで最も手を焼く、エネルギーの浪費となるのは、「雑草」との戦いです。
雑草こそが最強の生命体といっても過言では有りません。やつらは何度も刈っても何度も引っこ抜いても、しつこくしつこく、しつこく生えてくるのです。
長くマンション暮らしをしていた私にとって、雑草との戦いは想定外でした。
田舎暮らしに限らず、庭付き戸建への引越し後に、雑草で悩まされている人は多いと思いますので、正しい雑草駆除方法、雑草対策を解説します。
雑草駆除の正しいやり方
「雑草」と一括りで言いますが、雑草は様々な種類の植物の総称。
よく観察すると、雑草群の中にもかわいらしい花を咲かせるものもありますが、大半は見た目的にも鬱陶しく感じるものが多いです。
何よりも、せっかく植えた花木や野菜、果樹を駆逐してしまうので、やつらの好き勝手にさせておくわけにはいきません。
そんな厄介者の雑草をもっとも簡単で爆速に駆除する方法があります。
それは「農薬」=「除草剤」を散布することです。
史上最強の除草剤があります。
【適合場所:空き地・駐車場・庭・植木周り・公園・運動場・家周り】
長期持続タイプであれば、葉から入った成分が根まで枯らすので、うまく使えばかなりの効果を期待できます。
注意書きに「有用植物の植付けを予定している場所には使用しないでください。」とあるくらいですから、その効力の強さが窺えます。
この除草剤はいろんな意味で世界的に有名で、且つ、世界一人気の除草剤です。
ラウンドアップの主成分である「グリホサート」には、どんな植物でも枯らしてしまう効果があります。どんなに屈強な雑草、例えばスギナやヨモギ、ドクダミ等も根から根絶してくれます。
◉ 農薬登録してあり、畑などでも使えるものもあります。↓
- 希釈タイプ
少し手間がかかりますが、対象雑草や用途によって希釈倍率を変えられるので、無駄がありません - 除草効果は2~14日で徐々に現れ始めます
- 土壌微生物により分解され、土に残りません
雨が降っていようが乾燥していようが、気温が低い時であっても、確かな効果を発揮します。しかも、残効性がほとんどないため、使用後短期間で作物の作付けができるということも人気の要因です。
一方で、このグリホサートは、その安全性について世界各国で疑問視(問題視)されていて、世界はラウンドアップとその有効成分であるグリホサートが禁止の方向へ動いています。
参考リンク
しかし、日本では「毒性は高くない」とされ普通に売られています。
時期(春から夏)になると地方のホームセンターの店頭は”除草剤祭り”の様相と化します。
大体は上記のランドアップまたは問題の成分グリサホートを含む除草剤です。物凄く効くので物凄く売れているのだと思います。
それほどまでに田舎で暮らす人にとって雑草は悩みのタネ。そんな雑草を簡単に駆除してくれる「除草剤」は救世主なのです。
その除草剤は様々な実証実験によって人体にも害があること、そして、土(土壌)を殺してしまうことが明解になってきました。
参考リンク
- 発がん性疑惑の人気除草剤 日本の汚染度は?
- 新たに分かってきたグリホサート・ラウンドアップの毒性
- 除草剤の成分「グリホサート」、発がんリスク41%増大 米研究
- 【IWJ検証レポート】日本でもっとも販売数の多い除草剤「ラウンドアップ」に使用されている化学物質「グリホサート」に、世代を超えた発がん性の危険がある!
気にならない方は、使ってみてください。簡単かつ最強、手間要らずです。
でも、もし、こんなに疑わしい農薬=除草剤は怖くて使えません。。。
そんな方は、少し(かなり?)手間と労力がかかりますが、除草剤を使わないで駆除する方法=正しい雑草駆除のやり方をご紹介します。
色々アドバイスや情報をいただき、色々調べて、色々試し、検証済みです。
雑草の習性と特徴を知る
まずは敵を知ることが必要、なので、雑草が何故生えてくるのか、何故育つのかを、記しておきます。
- 光合成で栄養を得ている ← 光がなければ育たない
- 地下茎(根茎・塊茎・胞子)で増える ← 地下茎から根絶する
- タネをばら撒き増える ← タネができる前に刈り取る
雑草に限らず植物が生きていくための共通の習性です。これらを絶てば植物は枯れます。が、その生命力=繁殖力が他の植物と比較して突出して強いのが雑草たちですから、徹底的に絶つ必要があります。
正しい雑草駆除方法:その1【熱湯】
除草剤を使わない雑草対策として、熱湯をかけて枯らす方法が有効です。
気軽にいつでも出来るので、家の周りなど駆除したい雑草の範囲が限られている場合にはオススメです。
なお、熱湯による駆除は地上部分の枝葉には有効でも根(地下茎)を根絶することは難しいので、地下茎から増える種に対する効果は一時的です。
正しい雑草駆除方法:その2【地下茎から抜く】
雑草と見つけたら手当たり次第引っこ抜く、また生えてきたら大きくなる前に引っこ抜く、出来るだけ毎日、出来るだけ深く、根こそぎ引っこ抜きましょう。
原始的なやり方ですが、もっとも安全で確実な方法です。便利な専用道具もあります。
◉ 屈んで(しゃがんで)の作業となりますが、間違いありません。まさに百発百中です。↓
◉ 柄があるので、立ったまま/軽く屈めば作業できます。手元と雑草の間に少し距離があるので、雑草によっては多少のコツが必要になることもあります。↓
とにかく、抜く時には、枝葉や茎だけではなく、しっかりとの地下茎(根茎・塊茎)から引っこ抜くことが重要です。
一部地方では、根っこから引っこ抜くことを「かっちゃく」と呼びます。大家さんに、「雑草はカッチャケ」的なことを言われた時には、「。。。」通訳を探したい気分でした。
正しい雑草駆除方法:その3【バーナーで焼く】
引っこ抜くのが大変な場合は、生えてきた葉や根をバーナーで焼く方法があります。専用のバーナーがあります。
◉ カセットボンベタイプ。簡単です。↓
◉ 灯油タイプ。燃料充填に多少手間と、本体+燃料分の重さがありますが、広範囲に使えます。↓
出来るだけ根元から燃やすのがコツです。しかし、地下茎まで全てを焼くことは不可能なので、またしばらくすると芽が生えてきます。
正しい雑草駆除方法:その4【除草シート/防草シート】
雑草たちが生息している土地の上に防草シートを敷き、日光を遮断することで植物を枯らすという方法です。
除草シートにも様々な種類がありますので、駆除したい土地の形状や範囲に合わせて購入ください。
製品も改良され、耐久性も高くなっています。5年程度持つものもありますが、直射日光(紫外線)や雨風にさらされ、経年劣化はします。だんだんボロボロになり、見た目も効果も落ちてきます。
また、高密度かつ透水性が高い(水捌けがいよい)シートを敷くことが重要です。想像以上に屈強ですので、軟な除草シートはオススメしません。
正しい雑草駆除方法:その5【ヤギを飼う】
最もエコな方法、それはヤギ(またはヒツジ)を飼い除草したい土地に放すことです。
ヤギは食欲旺盛です。雑草の芽を次々と食べてくれます。根こそぎではなく地上部だけを食べてくれますから、雑草と共存する生態系が確立できるのでその土(土壌)に根付く虫や微生物を荒らすこともありません。
また、ヤギは所構わずに糞をするので肥沃な土壌になります。ちなみにヤギの糞は臭くありませんし汚くもありません。
コロコロしているので、肥料か小石のように見えますが、、、慣れるとヤギが来ていたことがわかるようになります。
ニワトリでも良いのですが草など食べる量が圧倒的に少ないいし、好き嫌いが激しいです。また、牛や馬でも良いのですが、世話が大変なので、ヤギ(またはヒツジ)をオススメします。
知らないうちに、すぐそばに寄ってきます。
かまってあげないと、あるいはヤギが好むかまい方をしないと、軽くかじられることもあります。
ヤギは以下で売っています。(レンタルも有ります。)
ヤギの販売会社リンク↓
やってはいけない雑草駆除方法
やってはいけない雑草駆除方法についても記しておきます。
とにかく、農薬(除草剤)を使うことは止めましょう。
理由は前述した通りです。たとえ、どんなに効き目があって簡単で安価であっても、取り返しのつかないことになる可能性があります。
それと、雑草を駆除するために「塩」を用いるのも止めましょう。
塩も効果抜群で、簡単安価。雑草が生えている周りに大量の塩を撒くと4〜5日で枯れていきます。
しかし、塩は土壌に残留するので一度撒いてしまうと他の植物が育たなくなります。さらに、雨が降ると塩分が流れて周辺の土壌もダメにしてしまいます。また、家の配管や基礎を劣化させる可能性もあるのでオススメできません。
土壌改良には費用もかかるし、何より時間が必要なのです。一度の過ちが取り返しのつかないことになります。
雑草は駆除するのではなく刈るのです
雑草駆除には様々な方法がありますが、何をどれだけやってもまた雑草は生えてきます。
範囲が広ければ広いほど何をやっても追いつきませんので、基本的に雑草は定期的に刈るものと思って最初から無駄な抵抗はしないほうが賢明かもしれません。
草刈り、刈払い(かりばらい)、芝刈りとも言います。地域や人によって呼び方があるようです。
草刈り、その範囲や地形そして頻度にもよりますが、それほど苦ではありません。むしろ楽しいです。
何故なら、機械を使うからです。
草刈り機、刈払い機、芝刈り機と呼ばれるのは、エンジン式の草刈り専用の機械です。田舎暮らし、大きな庭のある暮らしでも、一家に1台、暮らしに必須のアイテムです。
手作業での草刈りには限界があります。庭や家庭菜園など極めて狭い範囲の雑草であれば、手作業でも可能ですし、手作業で根こそぎ駆除するほうが良いでしょう。
けれども、広い範囲に及ぶ雑草であれば「エンジン式の草刈り機」があるととても楽です。
というか、エンジン式の草刈り機がない時代のことを考えると気が遠くなる、それくらい便利なもの、なくてはならないものです。
エンジン式草刈り機の使い方
エンジン式草刈り機は、ガソリンなどの燃料を入れて使用します。
鋭利な刃物やワイヤーを高速で回転させるとても危ない機械です。とにかく扱いは慎重に。
使い方自体は難しくありません。慣れれば簡単です。
でも慣れると扱いが雑になるので危険です、とにかく安全第一で使いましょう。
【草刈機の使い方 参考動画】
草刈機で多いトラブルは、エンジンがかからない、そんな時がわりと頻繁にあります。
結構時間がかかり体力と同時に気力も削ぐので、あらかじめ対処法を覚えておきましょう。
【草刈り機のエンジントラブル対処法:参考動画】
エンジン式草刈り機のおすすめ機種
エンジン式の草刈機には「4サイクル」と「2サイクル」の2種類が存在します。
4サイクルエンジン式は、燃費が良く、パワーがあるのが特徴で、2サイクルエンジン式は、重量が軽く、扱いやすく、安価なのが特徴です。
ベテランの人や、農家の多くは、4サイクルを持っています。
でも、家の庭、畑レベルであれば、2サイクルで大丈夫です。
屈強な雑草、低木、笹などもあるなら刃/チップソー
長年放置されていたような土地や、草というよりも枝のような屈強な雑草が多い、笹もある、、そのような場合には、チップソータイプ(丸い円盤状のノコギリ)でなければ敵いません。
◉ 燃料ではなく、充電タイプならマキタ一択です。
【1充電あたりの連続運転時間(無負荷・金属刃使用時)】
- 高速 約1時間20分
- 中速 約1時間50分
- 低速 約4時間
庭や畑であれば中速でも十分です。2時間弱持ちますので、かなりの面積の草刈りができます。
バッテリー式は、購入価格が高いのと、充電し忘れるとすぐに作業できないのが難点ですが、燃料を購入しておく必要もないので、便利です。
替刃はたくさん種類があります。慣れてきたら、色々試してみるといいでしょう。
草を刈るくらいであれば刃(チップソー/ブレード)もそれなりに持ちますが、石や岩にあたると歯は欠けます。程々の価格帯のものを、頻繁に交換する方がいいかもしれません。
危ない、うるさい、歯が欠けるので、「石とかに当たらないように刈るモノだ」と大家さんによく言われましたが、無理ですソレ。慣れてないし、土地も荒れてるし、石や岩もたくさんあるし、、
庭や畑のように、整地されているところであれば、比較的作業しやすいです。
普通の雑草ならナイロンコードorナイロンブレード
草刈機の刃はチップソー/ブレードタイプの他に、ナイロンコードを回転させて草を刈り取るタイプのものもあります。
こちらのほうが綺麗に細かく刈ることができ、刈った雑草も細かく粉砕されるので、便利です。
コンクリートや岩などに当たっても火花が散ったり、刃が欠けたりしにくいので安全ですが、とても細かく草を刈るので、それが飛び散って汚れるのが難点です。無駄に、そしてどうしようもないくらいに、自分が汚れます。
最近は、ナイロンブレードも増えてきました。ブレードであれば、チップソーほどではありませんが、太めの雑草でもガッツリ刈ることができます。
扱いやすい充電タイプなら、マキタ一択。↓
- 樹脂刃+18Vのパワー
硬い物に当たっても反発の少ないスイングバックタイプ - ワンタッチ長さ調整で最大100mm伸縮、使いやすい長さに調整可能
- 使いやすい角度・位置に調整可能なループハンドルタイプ
- カラミトリ機能付
- 1充電あたりの連続運転時間目安(無負荷時・BL1830B使用時)
・低速:約2時間15分
・中速:約1時間30分
・高速:約1時間10分
樹脂刃(ナイロンブレード)とナイロンコードの付け替えが簡単にできます。
私も、最初はホームセンターで1万弱の安いものを購入しましたが、パワーやバッテリーの持ちが悪く、買い直しました。。。
庭の雑草程度であれば、問題はないかと思います。
草刈り機の使用上の注意
田舎暮らしに無くてはならないエンジン式の草刈りですが使い方を誤ると大怪我、大事故を招きます。
とにかく回転中の刃に近づくのはとても危険です。
特に目の保護はマストです。ゴーグルタイプではなく、顔面全部を覆うものを使用しましょう。顔周りの怪我も予防できます。
手の保護も大事です。特に、チップソータイプを使う時には、軍手などでは危ないです。
服も汚れます。作業用のパンツもしくは、エプロンも必須です。
ワンタッチのエプロンタイプもありますが、洗ったり、干したり、しまったり、、を考えると、パンツタイプの方が邪魔ではありません。
上向きに使うと燃料が漏れ出す危険性もあります。伐採や間伐には専門の道具が必要です。
たかが、草刈りですが、機械を使う時には本当に注意が必要です。自分もケガをする可能性もありますし、家族や近くを通りすがった人にケガをさせてしまう可能性もあります。
くれぐれも、くれぐれも、気を配りながら作業をしてください。