田舎に土地だけ購入しローコストでおしゃれな平屋を新築するメリット・デメリット

近年、おしゃれで住みやすそうな平屋住宅が増えています。

大手住宅メーカーでも、機能的でデザイン性にすぐれた平屋住宅の注文は、年々増えていますし、スモールハウス」「タイニーハウス」と呼ばれるローコストでおしゃれで小さな平屋住宅も人気です。

これからの住まいの選択肢として注目される、平屋住宅のメリット・デメリットと、建てる・注文する際の注意点について記しておきます。

目次

田舎暮らしなら平屋が主流になる?

平屋は、建築コストが割高になるためあまり人気がありませんでした。

平屋で2階建てと同じ床面積を確保しようとした場合、広い土地が必要になるからです。

広い土地が必要になりますし、建物の面積が増える分、家の工事費で比較的大きな割合をしめる、土台の基礎工事や屋根の材料費・工事費が増えてしまうので、平屋は”贅沢な家”とも言われていました。

確かに、都市部では土地代は高いし、適する広さの土地の確保も難しいので、平屋を建てることは現実的ではないかもしれません。

でも、地方で田舎暮らしをするのであれば、土地代も激安。

陽当たりも良く、広さも必要十分な土地を確保して、且つ、土地代で浮いた分を材料費に注ぎ込むことができるのです。

田舎暮らし用に土地を買い、新築するのであれば、平屋にすることが主流になってもおかしくないのです。

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平屋住宅のメリット

平屋住宅にもメリット・デメリットはあります。

高齢者・子供にも安全な完全バリアフリー住宅にできる

平家の場合、完全バリアフリー住宅にできますので、高齢になっても暮らしやすい家になります。

玄関、トイレ、お風呂、和室など各部屋の段差は、手間と費用をかければ、後からでもバリアフリーにすることはできます。

でも2階の部屋はどうにもなりません。手すりをつけても、一般的な住宅の階段は階段のままです。よほど広い家や、3階以上ある場合には、スロープにしたりエレベーターをつけることも可能ですが、、

そもそも2階のない平屋であれば、その心配は不要です。生活の全てが1階にあるのです。

高齢者だけでなく、妊婦、子ども、病気やケガをしている方にはもちろんですが、いわゆる健常者にとっても、バリアフリーの方が安全で快適です。

求める間取りや広さに対して、土地に十分な広さがあれば、最初から「平屋」の完全バリアフリーの住宅にすることは、賢い選択でもあります。

生活動線が短い

階段が無いだけでも、生活動線・家事動線が短くなります。結果、家事の負担が相当減ります

生活のすべてが1階で完結するということは、肉体的負担も減るし、何よりも時短になります。

戸建てなのに、マンションの快適さが手に入れられるのも平屋のメリットです。

掃除が楽

掃除も、2階が無いことでかなり楽になります。

階段も無いし、1階で完結するし、窓から庭に掃き出しも出来るし、バリアフリーにすればお掃除ロボット1台で、最低限の掃除ができます。

平屋は、掃除すること自体の負担感が格段に低い。これだけでも、幸福度があがります

家族とコミュニケーションしやすい

家族全員が同じフロアにいることで、顔を合わせる機会、話す機会も増えます

小さい子供がいても、目が行き届きやすくて安心です。

耐震性がある

平屋は、当然ですが2階がありません。上部が重くならず、耐震性に優れています

また、万が一の災害時でも、避難しやすいというメリットもあります。

視野が広く開放感がある

平屋は、好きなだけ天井を高くとれますし、窓も大きく取れます。

2階が無いので、支える壁や柱が少なくて済むし、階段がない分スペースを広く使えるので、開放感がつくりやすいのです。

メンテナンス費用が安くつく

家のメンテナンスで大変なことや費用が嵩むのは、屋根や外壁などの修繕で足場を組むことです。

でも平屋だと2階が無いので、屋根や外壁などのメンテナンス時でも、大掛かりな足場を組む必要がなく、とても経済的です。

合わせて、2階がない分メンテナンス箇所も少なくてすみます。

平屋住宅のデメリットと建てる・注文する際の注意点

一方で、デメリットがないわけではありません。

平屋住宅のデメリットがわかれば、建てる・注文する前に対策可能なこともあります。

建築コストが割高

先にも述べましたが、昔から平屋住宅は“建築コストが割高になる”と言われています。

上述の通り、延べ床面積を広くするには、平屋ではその分広い敷地がが必要です。建物の基礎部分や屋根の工事費用も高くつきます

部屋数が多く必要な場合や、間取り等に見合った広さの土地を確保できない場合は、迷わず2階建てにするほうが断然良いです。

あるいは、ロフトのようなスペースを設けたり、地下室を作ったりと、工夫次第では面白い仕様の住居空間になります。

1人、2人暮らしで小さな家でもいい場合には、狭いことを活かしたミニマルな平屋、スモールハウスにすることもできます。

ミニマルでおしゃれ、そしてローコストな平屋の実例も沢山有りますので、参考にすると良いでしょう。

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外からの目線が気になる

平屋は、窓も大きく取りやすく開放的というのがメリットですが、それは逆に、外から生活が丸見えになりやすいということでもあります。

人通りが少ない、道路に面していない、隣の家と離れているなど、十分なプライベートスペースが確保できていれば、さほど気にする必要もありません。

ただ、外から見えやすいような場合には、いくら田舎でも対策は必要です。

常緑樹で目隠しとなる生垣を作ったり、フェンスやシンボルツリーなど、エクステリアデザインを工夫すれば、外からの視線を遮ることは難しくありません

テレワーク/リモートワークをするのであれば、エクステリアはよくよく検討する必要があります。

ご近所さんとのお付き合いや、地域差もありますが、都市部ではありえないような、考えられないような突然の来訪者も珍しくありません。↓

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防犯

平屋は1階で生活状況が見えやすいことから、防犯上不安だという方も少なくありません。

防犯に関しては、平屋であろうが2階建てであろうが、田舎暮らしであろうが都会暮らしであろうが、そのリスクに変わりはありません。

基本的な防犯対策は必ず施しましょう。

  • ライトやセンサーライトを設置
  • 録画できる防犯カメラを設置
  • 玄関や窓の鍵は二重にする
  • ガラスは強化ガラスや網入りのものにする
  • お風呂やトイレなどの窓の防犯対策

防犯は、自分でしっかり対策するしかありません。

屋根や地面に近いので断熱に工夫が必要

2階が無いので当たり前なのですが、すべての部屋が屋根と直結しています。

屋根の面積が広い分、猛暑時には、室内に熱がこもり暑く感じることがあります。

地面に接する面積が広い分、冬には床下からの冷気の影響を受けやすく、底冷えする寒い家になってしまうこともあります。

ただ、建築技術は進化し続けています。

屋根や外壁から屋内に入り込む太陽の熱を遮る遮熱」、屋根から基礎まですっぽり包み込む外断熱」や「基礎断熱」などを施すことで、快適な住居を手にいれることもできます。

屋根の広さを利用してソーラーパネルを置くこともおすすめです。

ソーラーパネルを設置することで、太陽からエネルギーを得られると同時に、屋根の断熱効果(遮断効果)も得られるので一石二鳥です。

屋内では、換気通気の工夫やシーリングファンを設置したりするのも効果的です。

古民家の場合には、屋根の垂木や登り梁に、断熱材を入れて屋根断熱をすることもできます。

日当りや風通しが確保しづらい

平家の場合、全てが1階にあるため、間取りによっては日当たりや風通しが悪くなることもあります。

これは、中庭を作る、「コの字」「ロの字」「L字」型の平屋にすることで対策できます。

中庭を設けることで、明るさを確保でき、風通しも良くなります。

「コの字」「ロの字」であれば、大きな窓は内側(中庭側)にし、外側を小さな窓にすることで、セキュリティやプライバシーの確保にも向いています。

他にも、明かり取りと風通しのために、壁の上下に小窓を作るなど、工夫を施すことで多少は解消することが可能です。

平屋の注文住宅、どこに頼む?

今のところ、建売住宅にせよ注文住宅にせよ、家の主流は2階建てです。

平屋住宅のモデルハウスや広告は少ないのですが、一般的なハウスメーカーや工務店で平屋は建てられます。

ブランド重視の方は任せて安心の有名ハウスメーカーに、自分好みでフルオーダーしたい方は工務店、または建築家に相談するのが良いでしょう。

地方の田舎で建てる際には、地元で長く続く評判の良い工務店に頼むのが理想です。

また、別荘を数多く手掛けるハウスメーカーや工務店も要領が分かっているのでおすすめです。

おしゃれな平屋で、かつ希望が多い場合には、条件を提示し建築家を募集する方法もあります。新築・リノベーションともに応じてもらえるでしょう。↓

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ちなみに、平屋の建築コスト(坪単価)ですが、

  • ローコストハウスメーカー:30万〜
  • 中規模ハウスメーカーや地域の工務店:50〜70万円程度
  • 大手ハウスメーカー:70万円〜

エリアや仕様によっても異なりますので、あくまで参考です。

これから家を建てるなら

平屋でも2階建てでも、それぞれにメリット・デメリットがあります。

家づくりは使う金額も大きく、夢も大きく膨らむものなので、メリットばかりに目がいきがちでが、家を建てる・注文する・購入する前にはデメリットも把握して、その対応策を頭に入れておく必要もあります。

デメリットの中には改善できること、対策できることもあれば、条件的にどうにもならないこともあります。それも含めて、これからの暮らしに快適な家を手にいれられることを願っています。

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